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【 支持率が急落する安倍政権、防衛大臣と防衛省幹部が相次いで辞任 】

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不祥事が相次ぎ政権支持率が低下を続ける安倍首相に、さらなる打撃

いさぎよく責任をとる代わり、下の人間たちに責任を負わせ問題を終わらせるつもりの安部首相

 

ジョナサン・ソブル / ニューヨークタイムズ 2017年7月27日

 

日本の防衛大臣と自衛隊の陸上幕僚長が、自衛隊が南スーダンの国連平和維持活動に参加した際、危機的状況に直面した際の日報は存在しないと国民に対し虚偽報告を行った件について、引責辞任する意向であることが明らかにされ、不祥事が相次ぎ政権支持率が低下を続ける安倍首相に、さらなる打撃となりそうです。

南スーダンにおける陸上自衛隊の任務はが今年5月に終了しましたが、海外での自衛隊の任務拡大を図る安倍政権の管理運営についてはかねてから批判が多く、その支持率を低下させる一因となり、結果的には政権を弱体化させることになりました。

 

日本の報道機関は27日木曜日、稲田友美防衛大臣と岡部俊哉陸上幕僚長が周囲の関係者や上司に辞任する意向を伝えたと報じました。

2人の辞表は28日金曜日に予定されていた防衛省への特別監察の結果報告と同じタイミングで行われることになりました。

岡部陸上幕僚長はつめかけた記者団に対し、自身の進退についてコメントすることを拒否しました。

稲田防衛大臣は、公共放送のNHKが全国放送で辞任を決意したとの放送を行った後も、すぐにはその報道内容について否定も肯定もしませんでした。

 

安倍首相は国連の平和維持活動のため南スーダンに派遣された約330人の日本の平和維持部隊の日報の存在を意図的に隠した疑惑について、防衛大臣と防衛省や自衛隊幹部が関わっていたかどうかの疑惑は、ここ数カ月間安倍政権にダメージを与えてきました。

その結果、複数の新聞調査によると、安倍政権への支持続ける人の割合は全有権者の約3分の1にまで低下しています。

安部首相に対する支持率は、友人や右翼の国家主義者に対し一国の首相としてバランスを欠いた便宜の提供を行ったとする告発によっても低下しています。

 

このうち大阪で右翼的教育を行う学校経営を行っていた夫婦二人は、日本政府から不当な便宜供与を受けた疑いが持たれており、検察が捜査を続けています。

安倍首相の妻である安部昭恵氏はこの教育機関森友学園が建設を進めていた学校の元名誉校長を務めていましたが、国有地を不当に安く学園側に売却したことに関し影響力を行使した疑惑が生じています。
これに対し安倍首相とその夫人は森友学園に便宜を図るため政府職員に対し何らかの働きかけを行ったことについて否定しています。

 

稲田防衛大臣と岡部陸上幕僚長の辞任により、安倍首相は南スーダンに関する問題がこれ以上大きくなることを食い止めようとしていると考えられます。

稲田防衛大臣については、8月に予定されていた内閣改造のさいに、もっと穏便な形で経験を去るとの見方が有力でした。

黒江哲郎防衛省事務次官も辞任する意向を固めたものと見られ、防衛省幹部は大規模な人事の入れ替えが予測されています。

 

神戸学院大学法学部教授で憲法学者の上脇博氏は

「潔く自分から進んで責任をとる代わりに、安倍首相は自分の下にいる人間たちに責任を負わせることで、問題を終わらせたいと考えています。」

と指摘しました。

「しかし本当の問題は、国民はもう安倍首相を信用していないということなのです。」

 

南スーダンは長い内戦の後、2011年にスーダンから独立を果たしましたが、日本の自衛隊はその地に5年間駐留しました。

この間世界各国から派遣された国連軍の一員として、比較的リスクの低い物流とインフラ関連の任務に携わっていました。

 

それにもかかわらず自衛隊の任務について国内では議論が戦わされました。

日本国憲法は戦争を放棄しており、この点目的は平和維持活動であっても日本の自衛隊は他の国々よりも厳しい制約を課されていました。

自衛隊員に課されていた制約のひとつは、銃撃戦に巻き込まれないようにするため派遣される場所が武力紛争が進行中でない地域に限定されるという事でした。

 

南スーダンは常に一触即発の状況にありました。特に現政権と反政府勢力との間の平和協定が破れた昨年は、不安定な状況が著しく悪化しました。

不安定な状況下での戦闘は首都のジュバから周辺各地に拡大、虐殺や強姦の報告が相次ぎ、中国から派遣された平和維持軍の兵士2名が殺害される事態に発展しました。

現地から不安定な状況が相次いで伝えられ他ことで日本国内の報道機関や野党からの追及が厳しくなりましたが、安倍政権は自衛隊が駐留していた地域の治安状況は安定していると主張しました。

しかし陸上自衛隊の隊員たち自身が標した実際の記録は、駐留地周辺のいたるところで戦闘が繰り返されている様子や国連軍内部の秩序の崩壊など、安倍政権の報告とは全く異なる状況を物語っていました。

 

それは『積極的平和主義』を掲げ、日本が今後国際安全保障問題に積極的な役割を果たすという安部政権の方針と、そのために国連の平和維持活動を強く支持するとした安倍首相にとっては頭の痛い問題でした。

安倍政権は2015年、一定の条件の下で自衛隊が日本国外の戦闘に参加することを可能にする法律を可決させました。

自衛隊の行動を厳しく宣言している日本国憲法を改定することを提案し、日本国内の様々な政治勢力から反発を受けています。

 

自衛隊の戦闘日誌をそのまま公開する代わり、稲田防衛大臣は国会で日誌の類はすべて廃棄処分されたと報告しました。

しかし稲田氏はその後自らの発言を翻し、先頭日誌のコピーが防衛省職員のコンピュータの中に残っていることを確認できたと語りました。

結局一連の行動により隠蔽疑惑はかえって大きくなり、日本政府は自衛隊を南スーダンから撤退させるほかなくなったのです。

 

https://www.nytimes.com/ Japan’s Defense Minister Said to Be Resigning, in Blow to Abe

 

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