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【 ほんとうはいったい誰のもの? 】[エコノミスト]

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所要時間 約 7分

アジア最大の2カ国間の関係を、一気に緊張させるほどの力を持っていた無住の島
かつて何世紀もの間、中華帝国(世界の中心たる大文明国家)としてアジア地区に君臨した、その栄光を取り戻したい

エコノミスト 12月3日

尖閣01
この一年間、東シナ海に浮かぶちっぽけな5つの無人島、すなわち尖閣諸島は、アジア最大の2カ国間の関係を一気に緊張させるほどの力を持っていることを世界に向け示す結果となりました。
この島を巡っては両国による軍事衝突の可能性すら生まれ、アメリカはその事態に巻き込まれるのを何とか回避しようと動きました。

危険性は高いままです。
ではいったい尖閣諸島の本当の所有者とは誰なのでしょうか?
国際法の下で考えれば、答えは簡単です。

9割の確率で尖閣諸島の所有者は日本です。

日本は1884年、無主の地である尖閣諸島を「発見した」と主張しています。

1895年前半、日本は尖閣諸島を日本領として国土に編入しました。
1894年に始まった弱体化した清帝国との短い戦争に勝利した日本は、尖閣諸島のさらに南にある台湾も割譲させました。

1人の日本人、古賀辰四郎がこの島の開発を認可されました。
古賀はカツオの処理場を開設、かつては羽毛を取るため大量のアホウドリを捕獲・殺処分していた200人を雇用し事業を行いました。

尖閣の記録01
古賀家の最後の従業員は、第二次世界大戦中にこの島を去っていきました。
1945年の日本の敗北により、この島の支配権はアメリカ人の手に渡りました。
アメリカ人は爆破練習のためにこの島を使いました。
1972年に、アメリカによる沖縄の占領が終了し、日本政府は再び尖閣諸島の管理を任されることになったのです。

しかしこの時点で、尖閣諸島の周囲の大陸棚には、油田、そしてガス田が存在することが確認されていたのです。
果然、この島々をダイユー諸島と呼ぶ中国が領有権を主張するようになり、尖閣諸島に最も近い台湾もそれに続きました。

中国の領有権の主張は漠然としており、根拠としているのは1403年に制作された中国製の海図のような地図に、この島々が記入されているというものです。
その主張の根幹となるものは、歴史が記録されるようになってから東アジア地区における盟主といえば中国の事であり、19世紀後半日本の軍国主義者によって破壊されるまで、中国を中心に東アジアの秩序が保たれていたという事実です。

しかしこうした史実は、現代中国の主張の根拠とはなりえません。
中国がダイユー諸島に対し、近代的概念による支配を行ったことは一度もありません。
では中国とダイユー諸島とのかかわりはどのようなものだったのでしょう。

琉球王国
それは当時世界的な交易港であった泉州と中国の最も忠実な朝貢国(実際には中国と日本に両属していた)であった琉球王国の首都・那覇との航海の中間地点、つまりは目印としての存在であり、その意味では中国で航海にたずさわる者は皆その存在を知っていました。
1879年、日本は沖縄県を設置、ここに王族による支配は終わり琉球王国は消滅することになりました。

那覇は現在、沖縄県の県庁所在地になっています。
中国の一部の国家主義者は、ダイユー諸島のみならず、沖縄の領有権も主張しています。

1970年代、日本政府と中国政府は尖閣諸島の領有権に関する論争を、無期限に棚上げすることに同意しました。
しかし2012年9月、日本政府が5島のうちの3島を民間の所有者から買い上げると、中国政府の態度は一気に硬化しました。
尖閣諸島が当時の東京都知事で国粋主義者の石原慎太郎の手に落ちないようにしたことは適切な処置でしたが、中国政府はこれを挑発とみなしたのです。
そして日本の領有権に挑戦するかのように艦船と航空機を尖閣諸島に派遣しました。

11月23日に中国政府が尖閣諸島上空を含む海域に防空識別圏を設定したことは、現状を変えようとする中国政府のさらなる試みの一環とみなされるべきです。

最早問題は石油や天然ガスの埋蔵量のスケールをはるかに超えてしまいました。
今や中国を突き動かしているのは再び大国に返り咲いたことの威信、さらにはかつて何世紀もの間中華帝国(世界の中心たる大文明国家)として東アジア地区に君臨した、その栄光を取り戻したいという感情なのです。
その感情が今の中国の原動力なのです。

その欲求は限られた空間の中に、自らの世界を完成させようとするものですが、そこに潜む危険は決して軽視できるものではありません。

http://www.economist.com/blogs/economist-explains/2013/12/economist-explains-1?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227
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成る程そうか、中国はアメリカのようになりたいのだ。
その第一段階として、まずはアメリカ大陸におけるアメリカの地位を築こうとしているのか…
この記事を読んで、よく解りました。
その時、邪魔になるのがかつての朝貢国、日本という訳です。

成り上がり者は、ことのほか憎たらしい。
1868年、明治維新以降の日本の急速な国力の伸長は、外から見ればそのように映ったことでしょう。
でもその感情を考えないと、今の中国や韓国の心情は理解できないと思います。

彼らとどう向き合うべきか?
その辺りの外交テクニックに長けているのは何と言っても英国です。
それを学べばいいのに、今の日本政府は別のテクニックを英国キャメロン政権から伝授されたようです( http://kobajun.biz/?p=15481 )。

文字通り、「どこに目がついているのやら…」。

 

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