星の金貨 new

星の金貨 東日本大震災や音楽、語学、ゴルフについて語るブログです。

ホーム » エッセイ » 【 安倍首相の『新国家主義』、それは時代錯誤の帝国主義、そして国民を不幸にする国粋主義 】《第1回》

【 安倍首相の『新国家主義』、それは時代錯誤の帝国主義、そして国民を不幸にする国粋主義 】《第1回》

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

所要時間 約 8分

戦後日本の繁栄と国際的信用を築いた平和憲法を捨てる、安倍流『新国家主義』の台頭
傲慢、盲目的愛国心の持ち主、歴史を歪曲する政治家、それが国際社会の評価

サイモン・ティズダル / ザ・ガーディアン 2013年11月27日

海上自衛隊
尖閣諸島をめぐる日本とその巨大な隣人・中国との対立は一層先鋭化しています。
11月末、アメリカ軍はこの海域にB-52爆撃機を飛ばして中国側をけん制しましたが、日本の海上自衛隊の駆逐艦『むらさめ』の藤井艦長にとっては、それ程恐れるべき事態ではありませんでした。

灰色の船体の駆逐艦が海上自衛隊の艦船、そしてアメリカ第七艦隊の母港である横須賀港内を滑るように通り抜けていく間、藤井艦長はヘリコプターデッキの上に佇立したたままでした。
その彼の後ろで、昇る朝日を意匠した海上自衛隊旗が風にパタパタとたなびいていました。
彼の立ち姿には、内に秘めた決意がにじみ出ているようにも見えました。

むらさめは最新鋭のミサイルシステム、魚雷システム、76ミリ速射砲の最新鋭の攻撃システムを装備しています。
そして見るからに恐ろしげな6銃身のガットリングガンからなる艦艇用近接防御火器システム(CIWS)のファランクスを装備し、中国に対峙しています。
しかしそれ程の装備・軍備を拡充し、世界の中でその存在が大きくなり続けている点について、議論の的となっていることもまた事実です。

しかしその議論とは関係なく、藤井艦長は自らの役割を過不足なく演じ切る覚悟です。

この船は一触即発の危機にある尖閣諸島に向け、南に進路を取るのかと尋ねられると、藤井艦長は微笑みを浮かべ、軽く頭を下げました。
脇にいた上級士官が、通訳を兼ね藤井艦長に代わりこう返答しました。
「安全保障上・作戦上の理由から」艦長はその質問に答えることはできないのだと語りました。

尖閣01
尖閣諸島付近は今、緊迫しきった状態にあります。

艦名の『むらさめ』という言葉は通り雨という意味です。
しかし昨年、日本が個人の持ち物であった尖閣諸島を実質的に国有化したこと – 日本の当局者は好んで財産権の譲渡という言い方をします – は、一時的どころか、中国当局のその後の果てしない激しい抗議の嵐を呼ぶことになり、以来中国側の艦船が日本の海上保安庁の艦船に対し、挑発行為を繰り返すようになりました。

これまでは直接の武力衝突などはありませんでしたが、一触即発寸前までいった事例はいくつかありました。
中国艦船によるロックオン、そして日本の戦闘機による威嚇射撃などの事例が発生しています。

そして11月下旬、日本が実効支配する尖閣諸島を含む形で中国が防空識別圏を設定したことを、日本とアメリカが直ちに批難し、軍事衝突の危険性が一層増すことになりました。
中国側の宣言の後、米国のB-52爆撃機2機と日本の民間の大型旅客機が、中国が新たに設定した防空識別圏に入り、中国側が求める手続きを無視しました。

中国側はこの飛行状況を完全に認識していたと公表、認識の次にはどのような行動に出るか、危惧されるところです。

自他ともに認める保守派の安倍晋三氏が、日本の首相に就任してから1年が経ちました。
安倍首相にとって尖閣諸島問題は、軍事的にも、経済的にも、政治的にも史上かつてない規模に急激に拡大した中国を相手にした、東アジア地区における「きわめて厳しい」状況、そのことだけを反映している問題です。

安倍01
就任から一年、安倍首相は本来持っていた政治的姿勢を露わなものにしました。
1945年以降、日本を経済的成功に導き、近隣諸国と良好な関係を築き、日本の国際的地位を向上させることに貢献してきた平和憲法を変更してしまおうというものです。
平和憲法が課している制約を取り払い、かつての軍事大国路線に日本を変えていく、そのために安倍首相が乗りこなそうとしている『虎』は、安倍流の『新国家主義』路線と呼ぶべきものです。

安倍首相が就任して以来、北朝鮮との関係が行き詰まりを見せ、中国、韓国との関係が、特に双方の政府高官の間で急速に悪化して行ったことは、偶然の一致でありません。
現在に至っても尚、日本、中国と韓国間の今年の3カ国首脳会談の日取りが決まらない現在の状況は、もはや異常事態というべき状況なのです。

中国政府と韓国政府は、安倍首相が進めるアメリカとの軍事同盟の強化、国際的問題に積極的に日本を参加させること、さらには南西アジア諸国との防衛協定を次々と締結していく動きについて、戦前の日本の侵略行動、軍国主義につながる動きとみなし、これを警戒しています。

日本軍が第二次世界大戦の間に行った強制的売春問題、すなわち韓国人の「従軍慰安婦」をめぐる論争などを無視、あるいは矮小化することにより、国際的には傲慢、盲目的愛国心の持ち主、あるいは歴史を歪曲する政治家として安倍首相を批難する意見があります。

《第2回に続く》

http://www.theguardian.com/world/2013/nov/27/japan-new-nationalism-imperialism-shinzo-abe
 + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

日本のテレビニュースなどは、安倍首相が国際的に同評価されているか、それを客観的には報道していない。
今回の記事を読んで、その事がよくわかりました。
特に最後のセンテンスは強烈です。

「傲慢、盲目的愛国心の持ち主、あるいは歴史を歪曲する政治家として安倍首相を批難する意見があります。」

そして同じくガーディアンの記事( http://kobajun.biz/?p=15424 )にはこんな記事がありました。

「現政権の周辺には、国民全般に対する支配・統制を強化したいという欲求がある」

これからの日本が「傲慢、盲目的愛国心の持ち主、あるいは歴史を歪曲する政治家」に「支配・統制」されてしまったら、いったいどういう事になるのでしょうか?
その恐ろしさを肝に銘じ、私たちは今日から行動する必要があるのではないでしょうか?

 + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

【 さようなら、親愛なるネルソン・マンデラ 】

アメリカNBCニュース 12月12日
(掲載されている写真は、クリックすれば大きな画像をご覧いただけます)

マンデラ 1
2013年12月11日、南アフリカのプレトリアで国葬のため安置された南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏の遺体に、妻のグラサ・マシェルが最後の別れを告げました。

国旗で覆われたマンデラ元大統領の柩は、プレトリアのメインストリートをゆっくりと進み、3日間の間安置される南アフリカ政府の合同庁舎に到着しました。
南アフリカでの反アパルトヘイト逃走に生涯を捧げ、南アフリカ国民はもちろん、世界中の人々から尊敬され、そして愛されたマンデラ氏は、12月5日、95歳でその生涯を閉じました。
マンデラ 2
マンデラ 3
マンデラ 4
マンデラ 5
マンデラ 6
マンデラ 7マンデラ 8
マンデラ 9

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事に関連する記事一覧

このサイトについて
ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
最近の投稿
@idonochawanツィート
アーカイブ
カテゴリー
メタ情報