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【 働く人求ム!もうキレるような仕事はさせません… 】《後篇》

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所要時間 約 7分

日本の労働人口に占めるパートタイマーの割合の上昇は、結果的に平均賃金を低下させることになった

日本のインフレターゲットをクリアするためには、労働者の賃金引き上げが重要な前提条件

 

エコノミスト2017年4月6日

 

給与水準的にはあまり恵まれないことの多い高齢や女性の労働者の中にも、経済的機会を得ることで生活内容を改善している人々もいます。

東京のバーガーキングの外で誘導灯を振りながら車の誘導をしているアキラさん(仮名)は、そんな1人です。

73歳のアキラさんはお金を払ってジム通いをするよりは、むしろ仕事をして賃金を得る方が賢明な選択だと考えています。

70歳を越えても働き続けることによって、アキラさんは妻を連れて日光の鬼怒川温泉や草津温泉へのバス旅行を楽しむ余裕を手に入れました。

 

日本の労働人口に占めるパートタイマーの割合の上昇は、結果的に平均賃金を低下させることになりました。

雇用状況や労働者の平均収入などを反映した全就労者の名目雇用者報酬は昨年2.3%増加しましたが、今世紀に入り最大の上昇を記録しました。(下の表)

 

市場原理(要因)は、日本の労働実態の大きな動きには影響を及ぼしません。

日本銀行の調査報告によれば、日本の大企業の正社員の給与は、労働市場における人手不足にさほど影響は受けていません。

終身雇用制度によって身分を保証されている大企業の社員は、会社の業績が伸び悩んでいても解雇されることを恐れる必要はありません。

その代り業績が好調でも、特段の昇給も期待できません。

 

しかしこれら大企業の労働者も、これまでの物価上昇分を補う分の賃金の引き上げを求めています。

これに大企業以外の労働者の賃金も並行して上がることになれば、日本のインフレ率の上昇に多少の貢献をすることになります。

 

一部の企業は社員の定着率を上げ、雇用を維持するため賃金以外の特権を提供しようとしています。

これまでのように短期間に全国各地の支店から支店へと転勤を命じることを控え、一か所に定住することを認める企業も出てきました。

そして日本政府は現在、『プレミアム・フライデー』と銘打ち、毎月最後の金曜日、各企業の従業員に午後3時に業務を終了させることを奨励しています。

そして多くの組合が一週間当たりの労働時間の短縮についても交渉しています。

先月、各労働組合の連合組織である『連合』は、「繁忙」期間の時間外労働を100時間以内、通常は45時間以内とする労使協定を日本最大の経営者ロビーである経団連との間で取り交わしました。

今年度の後半、この協定内容がそのまま制度化される可能性があります。

 

しかし労働時間の短縮を実現するための障害は残されたままです。

オンラインで行われた調査では、東京都内の労働者で2月末に史上初の「プレミアム・フライデー」の企画に乗って、実際に仕事を終わらせることがてきたのは全体の4%に満たなかった事が明らかになりました。

法整備によって時間外労働を規制することは、実現がさらに難しい問題です。

 

2015年のクリスマス、当時日本最大の広告代理店である電通に勤めていた24歳の女性、高橋まつりさんがマンションの3階から飛び降りて自殺しました。

彼女は1ヵ月間に100時間以上の時間外労働を強いられていました。

しかし勤め先の電通の彼女の上司は、時間外労働の記録の改ざんを指示していました。

 

しかし今後どのような法規制が行なわれるにせよ、もはや過去の遺物のような労働環境が再現することは無いだろう、こう語るのは日本政府の働き方改革委員会の委員も務めたジャーナリストの白川桃子氏です。

宅配会社の一部も同じ結論に達しました。

 

宅配便最大手のヤマト運輸は現在従業員の時間外労働の削減に取り組んでおり、さらにこの27年間で初めて基本賃金のベースアップを行うと発表しました。
そして配達先の顧客が不在の場合には、数千個の受け取り専用ロッカーを駅などに設置する準備も進めています。
こうした対策を進めていけば、配達担当の社員が再配達に振り回され、貨物に八つ当たりするようなことも無くなるに違いありません。

 

〈 完 〉

http://www.economist.com/news/finance-and-economics/21720282-high-employment-combined-undemanding-workers-japans-labour-market?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227

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【 ガーディアン・アイウィットネス(目撃シーン)】

 

ガーディアン 2017年1月22日

英国イングランド北西部にある、大小多くの湖が点在する風光明媚な保養地であり、児童文学「ピーター・ラビット」シリーズ(ビアトリクス・ポター著)の舞台としても有名としても有名な湖水地方でのキツネ狩り。(写真上)

 

キンデルダイク(オランダの南ホラント州 ニーウ・レッケルラント基礎自治体内の地区で、ロッテルダムの南東約 13 km の位置にあり、レク川とノールト川に挟まれている)の運河でスケートをする女性。キンデルダイクの風車群は1997年に「キンデルダイク=エルスハウトの風車網」としてユネスコの世界遺産に登録されています。(写真下)

https://www.theguardian.com/world/series/eyewitness

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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