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【 報道の自由を脅かす安倍政権 – 非難する姿勢を明らかにした国連の特別報告者 】《後篇》

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所要時間 約 8分

安倍政権成立以降明らかに件数が増加した、日本と国連の諸機関との対立

安倍政権以降一気に順位を滑り落ちた日本の報道の自由度ランキング

 

ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 2017年6月13日

 

日本の伊原純一国連大使はこれまで放送免許を停止した大臣が存在しないことを強調し、放送免許について「報道機関に対していかなる圧力も加えてはいない。」とつけ加えました。

 

表現の自由に関する調査を行ってきた国連の特別報告者であるデイビッド・ケイ教授の今回の報告書は、内部告発者によってもたらされた国家機密を一般に公開したジャーナリストに対し、最長で懲役5年の刑を与えることを可能にした2014年の特定秘密保護法の成立当時と同様、日本政府に対して批判的な内容になりました。

ケイ教授は特定秘密保護法について『適用可能な範囲があまりにも漠然としており』、為政者の側の裁量次第でどのようにも適用される危険性があると語りました。

そして政府側が『何が公平なのかを判断する地位に就いてはならない』と付け加えました。

 

これに対し伊原国連大使は、次のように反論しました。

「特に機密扱いに指定された情報は、取扱いについて厳しい制限を課されるべきです。」

と語り、

「ただし、ジャーナリストによる情報収集活動そのものは、罰せられるべきでありません。」

とつけ加えました。

 

同じく国連のプライバシーの権利に関する特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏が、現在日本の議会で立法化に向け審議が続けられている共謀罪法案が「プライバシーの権利と表現の自由を不当に侵害する」恐れがあると判断した後、日本と国連の間の亀裂が広がりました。

日本政府はテロリズムによる破壊行為を阻止するという国際的義務を果たすために、テロ等対策のための法整備が必要であると主張しています。

安部首相はケナタッチ氏の報告について「非常に均衡を欠いた」ものだと批判し、「客観的立場に立たなければならない専門家の見解だとはとても思えない。」と一蹴しました。

 

ここ数年(安倍政権以降)、日本と国連の諸機関との対立が目立つようになりました。

2015年にはユネスコが中国の申請を容れて、第二次世界大戦中の南京大虐殺を世界記憶遺産に登録し、反発した安倍政権はユネスコへの資金提供を停止させました。

毎日新聞の報道によれば、日本の最大野党・民進党の野田佳彦幹事長は、安倍政権が国連の特別報告者の面前で「ドアをバタンと閉めた」として非難しました。

 

今年始め、国境なき記者団は世界的各国を対象とした報道の自由度ランキングで、日本は世界第72位に順位づけしました。

この順位はG7先進諸国の中で最下位、2010年には世界で11位であった日本の報道の自由度は(安倍政権以降)、一気に順位を滑り落ちることになったのです。

 

〈 完 〉

https://www.theguardian.com/world/2017/jun/13/japan-accused-of-eroding-press-freedom-by-un-special-rapporteur#img-1

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【 人権侵害の懸念を押しつぶすようにして「共謀罪」法が成立 】

テロ行為の資金集めが目的なら、キノコ採りもテロ等準備犯罪と認定される可能性がある!

 

ドイチェ・ヴェレ / AFP、AP、ロイター 2017年6月15日

 

一般市民のプライバシーと不正に対して抗議をする当然の権利が蹂躙される懸念が大きいとして、反対する人々から抗議の声が挙がる中、日本の参議院がテロ等準備罪『共謀罪』法を可決成立させました。

日本政府はこの法律の成立により2020年に開催される東京オリンピックをより安全に開催運営できるようになると主張していました。

 

共謀罪法案の成立を阻止するための不信任案等の徹夜の審議で目をしょぼつかせた参議院議員たちは、15日木曜日の朝、共謀罪法案を可決成立させました。

この朝も国会の建物の外では多数の市民が集まり、法案に抗議の声を挙げていました。

 

テロ等準備罪『共謀罪』法は277種類の異なる犯罪について計画した場合に違法されるものですが、2020年の東京オリンピック開催を控え、国内でのテロ事件を防止する上で必要なものだと主張してきました。

政権与党の政治家も、日本が組織犯罪に対処するための国連の条約を履行するた目この法律の成立が必要だと述べています。

「我々は適切かつ効果的な方法で国民の命を守るために、この法律を支持します。」

『共謀罪』法の可決を受け、安倍首相は報道機関の記者たちにこう語りました。

 

日本において参議院以上の権限を与えられている衆議院では、この法律は先月、可決されています。

 

▽ 監視社会へ

 

今回成立した法律は、警察に対し合法的な盗聴の範囲の拡大を許すとともに、司法の側も警察に対するより広範な捜査権限を許可するようになることが想定されます。

犯罪の準備や計画が明らかになった場合、最高で5年の懲役または禁錮刑が科されることになります。

しかし日本弁護士連合会や複数の研究者は、リストアップされている犯罪の中にはテロリズムまたは組織犯罪とは無関係なものがあると指摘しています。

何かの建物の建設に反対するため座り込みをしたり、著作権で保護された音楽をコピーすることも今回のリストに含まれています。

 

▽ キノコ採り?

 

その行為がテロ行為の資金集めが目的であるとしたら、キノコ採りもテロ等準備犯罪と認定される可能性があるとの答弁を安倍政権の法務大臣が国会で行い、この法律に反対する野党から嘲笑すら受ける展開となりました。

 

この法律に反対する民進党の蓮舫党首は今回の法律の賭けについて『暴挙』であると非難し、内心の自由が侵害される恐れがあるとの声明を発表しました。

そして参議院での審議が慎重な議論が無いまま、性急な手続きによって強引に可決されたと非難しました。

 

国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏はこの法律の成立に対し、国連の人権委員会に懸念のあることを報告していましたが、米国の内部調査、内部告発者として名をはせたエドワード・スノーデン氏もこの法律を批判しました。

 

この法律の当初の草案は組織犯罪やテロ行為とは無関係と考えられる約600項目を刑事犯罪と認定する内容を有するものでした。

 

http://www.dw.com/en/japan-passes-anti-terror-law-amid-privacy-protests/a-39260076

 

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