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【 原子力発電のさらなる削減へ – エネルギー計画の見直しを迫る日本国民の反対運動 】

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所要時間 約 7分

幅広い分野の日本国民の反対運動の前に、実現が難しくなった安倍政権のエネルギー基本政策
厳格になった法的規制、原子炉の老朽化という問題と向き合わなければならない原子力産業界

ロイター 5月27日

4号機原子炉建屋内
来年早々にも日本は原発への依存を大幅に減らす内容の新たなエネルギー計画を発表することになるだろう、日本政府の政策に通暁する関係者3者がロイターの取材にこう答えました。
ひとつには原子力発電に対する国民の反発が大きいままであること、そしてもうひとつは安倍政権が採択した現在のエネルギー計画が実現不可能であることによるものです。

2011年の福島第一原発の事故発生以降、日本国内ではほとんどの原子炉が稼働を停止しており、これを受け日本は再生可能エネルギーへの依存を高めると見られていますが、同時に価格の安い火力発電への依存も高めることにもなるでしょう。

日本国民は原子力発電の継続に強く反対していますが、原子力産業界と結びつきの強い経済産業省などは2015年に最終的にまとめ上げたエネルギー計画において、国内の全発電量の5分の1を原子力発電によって賄うとし、様々な分野から批判を浴びる結果となりました。

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日本国内では42基の原子炉が稼働可能ですが、すべて安全点検のため停止した後、現在わずか2基だけが稼働しています。
原子力産業界は現在福島第一原発の事故を受け、より厳格になった法的規制をクリアすることに加え、原子炉の老朽化という問題とも向き合わなければなりません。

関連する政府部門では現在、先に安倍政権が打ちだした2030年時点での原子力発電の割合は20%~22%とする目標を下回る10%~-15%という数値が議題になっていると、情報源の内の1者が語りました。

原子力発電への依存を下げれば、その分再生可能エネルギーへの依存を上げることになると語るのは、日本の再生可能エネルギー研究所の所長を務めるスウェーデンのチャルマース工科大学のエネルギー・環境問題を専攻するトマス・カベルガー教授がこう語りました。
カベルガー教授は度々日本を訪れています。
カベルガー教授は5月前半日本滞在中、ロイターの取材に次のように答えました。
「日本国内では原子力発電への制約が今後一層厳しくなるというのが考えられる現実的なシナリオであり、次のエネルギー計画においては再生可能エネルギーへの依存がかなり大きなものになるという事は、私にとっては、特に驚くべき事ではありません。

福井地裁判決
原子力発電を見直す厳しい視点は、原子力発電所1か所の停止を命じる裁判所の判断を引き出しました。

一方でスウェーデンの国営企業であるファッテンフォール社の役員も勤めるカベルガー教授は、技術開発が進み着々と他の発電手段に対する競争力をつけている再生可能エネルギー、そして長期間停止を続けてきた老朽化した原子炉を再稼働させることの難しさという事も、検討の対象になっていると語りました。

2011年に襲った巨大地震と巨大津波が福島第一原発の3基の原子炉がメルトダウンする事故の引き金を引く以前、日本は国内の電気需要の30%を原子力発電によって賄い、計画ではその割合を50%にまで引き上げることになっていました。

日本のエネルギー政策の策定に関わっている経済産業省の当局者のひとりは、次のエネルギー基本計画のスケジュールの作成のタイミングも、その中身がどういった傾向のものになるのか、まだ何も決まってはいないと語りました。
さらに経済産業省として原子力発電への依存率を下げることを検討しているのかという質問に対しては、現在のエネルギー基本計画の下で政策を進めるというスタンスに変更は無いと返答しました。

川内原発再稼働
▽ 増え続ける石炭使用量

原子力発電への依存割合を減らせば、当面は何かと問題視されている石炭火力発電への依存割合を高めることになりそうです。これからの数年間、二酸化炭素の排出量が最も多い火力発電所が、新たに40カ所で操業を開始することになっており、日本の二酸化炭素の排出量削減目標は危機的状況にあります。

こうした状況は液化天然ガス(LNG)に対する依存を一層大きなものにする可能性もあります。
日本はもともと世界最大の液化天然ガス(LNG)輸入国です。
LNGの使用量は福島第一原発の事故の影響を受け急増しました。
LNGは石炭に比べ効果ですが、ここしばらくは生活必需品の中では価格が低迷しています。

日本国内では原子力発電の継続に反対する国民が、いまやどの世論調査においても常に半数を超えているにもかかわらず、福島第一原発の事故発生から2年後の8月中旬、まず2基の原子炉を再稼働させ、以後少しずつ原子力発電の復活への道が広げられてきました。

アルジャジーラ抗議集会
原子力発電の目標値を下げることについては、それがどんなに小さなものであっても、政治的経済的に大きな力を持っている電力業界の抵抗に遭うでしょう。
しかし昨年までにすでに6基の老朽化した原子炉を含め、数か所の原子力発電所を廃炉にする計画が具体化しています。

昨年ロイターは、現在停止している日本国内の原子炉のうち、7基だけが今後数年のうちに再稼働することになるだろうと、独自の分析結果を公表しました。

http://uk.reuters.com/article/us-japan-nuclear-idUKKCN0YI06Z
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【6月7・8日の報道写真から】

アメリカNBCニュース 6月8日

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初めて外に出る準備をする5月11日に生まれたばかりのオランウータンの赤ちゃん。オランダ、レーネン、アウエハンツ動物園。(写真上)

シリア北部のアレッポ郊外で、政府軍機と見られる空爆により、がれきと化した建物の中で座り込む男性。(写真下・以下同じ)
week02
スペイン北部パンプローナの熱い一日、噴水の中でボールで遊ぶ少年。
week03
生後3週間のユーラシア鷲フクロウの赤ちゃん、ロシア、クラシノヤルスク市のロエフ・ルチェイ動物園。
week04
ラマダン月の初日、祈りを捧げる少年。インド、カシミール地方のスリナガルにある大モスク。
week05
http://www.nbcnews.com/slideshow/today-pictures-june-7-n587566

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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