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【 原子力発電にさよならを!人間も、地球も、もうこれ以上耐えるのは無理 】〈4〉

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所要時間 約 6分

何万年もの間『この場所を人類から完全に隔離する必要がある』- 核廃棄物の最終処分場
原子力設備を計画する度、膨大な数の住民の避難計画を作る必要に迫られる
いつまでたっても見えてこない、チェルノブイリの事故の『最終的な解決』
原子力発電の廃止に後ろ向きでいることの方を、私たちは疑問視するべきである

アダム・チメンティ / ル・モンド・ディプロマティーク

Gorleben貯蔵所
▽安全な核廃棄物の処理、その完全な欠如

原子力発電への批判においてしばしば強調されるもう一つの重大な懸念が、核廃棄物を安全に処理する方法が完全に欠如していることです。
見たものに背筋が凍るような恐怖を与えたドキュメンタリー『地下深く永遠に – 核廃棄物10万年の危険』は、フィンランドの世界で唯一の高レベル放射性廃棄物の最終処分場を取り上げ、他とは比較にならないこの問題の深刻さを暴いた番組ですが、原子力発電が文明どころか永遠に解決できない問題を作りだしてしまった事を明らかにしました。

この事業は莫大な量の核廃棄物を地中に埋めることになっていますが、何万年もにわたる将来の世代に対し、この場所が致命的に危険であることをどう伝えていけばよいのか、あらゆる面から慎重に検討することを求めています。
オンカロの現場で働く技術者は、何らかの方法により、この場所を人類から完全に隔離する必要があると語りました。

事ここに到れば、原子力発電を推進する人間が存在する限り、そこに反対する人々がいたことは当然のことであったと言わなければなりません。
原子力発電が理想の未来社会への架け橋であると主張する人間が現れると同時に、人類は原子力発電、すなわち核エネルギーは他にはない深刻な危険を孕んでおり、安易な実用化は将来に禍根を残すことになると警告する人間をこの世に送り出し、自然にバランスを取ることになったのです。

STOP!
筆者はニューヨークで生まれ育ちました。
アメリカ政府は地元の電力会社とともにロングアイランド地区に、11基の原子炉を備えた一大原子力発電拠点を建設する計画を打ち出しました。
そこにはニューヨーク市内のクイーンズ、そしてブルックリンが含まれていました。
しかしこの計画を実行に移せば、数千万人の住民の避難計画をつくる必要性がありました。

そして結局アメリカ政府も地元自治体も、始めからこの計画に反対を表明してきた住民団体同様、そんな計画は実行不可能だと悟ったのです。
結局、この計画は1980年代後半、放棄されました。

2012年10月に、ハリケーン・サンディは、この11基の原子炉が建設されるはずだった場所に甚大な被害を与え、大規模停電を発生させました。
アメリカはこの国の心臓部分とも言うべき場所で、大規模な原子力災害の発生をかろうじて避けることが出来たのです。

長い間原子力発電に反対の立場をとって来た日本の作家広瀬隆氏はその著書の中で、原子力発電所がそれ程安全であるというのなら、長距離の送電によって大きなエネルギー・ロスが発生すると解っていながら、なぜ東京のど真ん中に原子力発電所を建設しないのか、そう問いかけました。

CBS 再稼働反対
ところがひどいことに、この地球上では大都市のそばに数多くの原子力発電所が建設されてしまっています。
インディアン・ポイント原子力発電所はニューヨーの中心部から、北にわずか40キロの場所にあるのです。

こうした事実は私たちが一日も早く、原子力発電に代わって再生可能エネルギーなどのクリーンな発電手段に置き換えることを考えるよう、改めて求めているのではないでしょうか?

チェルノブイリ原子力発電所事故の28回目の記念日が、やがて訪れようとしています。
残念ながらチェルノブイリの事故の教訓は、私たちにとって一層重いものとなりつつあります。
欧州復興開発銀行は石棺などの老朽化に伴って増加しつつある脅威に対処するため、ウクライナ政府との間の長年にわたる約款の実現に向け動いています。
しかしそれが実現しても、チェルノブイリにおける安全確保は完全とは程遠い状況が続きます。

アルバート・アインシュタインは現代における最も明晰な頭脳の持ち主であり、原子物理学の進歩にも大きく貢献した人物でした。
そんな彼が1946年に行った人類と原子力の関わり合いについて行った発言は、21世紀の今日に対し先見の明があったというべきでしょう。

「我々の世界は、これまで想像されたことのなかった危機に直面している… 解放された原子の力は、私たちの日常的な思考方法以外のあらゆるものを変えてしまい、わたしたちはかつて経験した事の無い規模の大惨事へと押し流されつつある…」

Gorleben04
アメリカ、フランス、イギリスなどが宿命的に大きな危険をはらんでいるにも関わらず、原子力発電を継続しようとしていますが、ドイツは原子力発電を段階的に配すると決定した方針を堅持し、取り組みを続けています。
こうした姿勢に対し度々問いかけを受けることについて、ドイツ連邦政府環境省のヨッヒェン・フラスバス長官は、原子力発電の廃止に後ろ向きでいることの方が疑問視されるべきであると語っています。

核分裂に関する数多くの天才を生み出したドイツ、スイス、そしてイタリアは、原子力発電の廃止に向けいち早く動き出しました。

私たち人類はこう問いかけるべきなのです。
どうすれば世界は、これらの国々に続く方針を採ることが出来るようになるのでしょうか?

〈 完 〉

http://mondediplo.com/blogs/time-for-a-nuclear-phase-out

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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