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【 危険な軍国主義者?それとも日本を『近代化』する改革者?】〈第1回〉

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所要時間 約 7分

日中紛争の深刻化は、右翼的国家主義者・安倍首相の戦争への反省の欠如に責任の一端
安倍首相はかつて教科書問題に熱中、大日本帝国の事歴を美化することに執着

サイモン・ティズダル / ガーディアン 12月16日

安倍晋三01
東シナ海に浮かぶ尖閣諸島をめぐる日本と中国の一触即発の争いは、日本の保守派・タカ派の安倍首相に国際社会の視線を集めることになりました。
何かといえば対決姿勢を取りたがる、丸めた背中の上に乗っかった安倍首相の両肩に、今や東アジア地区の平和と安定の行方がかかっているのです。

東アジアにおいて主要な役割を果たすべき2か国が戦争か平和かというような緊迫した状況に追い込まれてしまったことについては、過去の戦争への反省の欠如に象徴される、安倍首相の右翼的国家主義者としての姿勢に責任の一端がある、批判的人々はそのように指摘しています。
一方支持者は安倍首相のやっていることは正しく、最終的に日本のためになるのだと語っています。

中国が尖閣諸島を含む東シナ海に一方的に宣言した防空識別圏について、安倍首相の対応次第では武力衝突に発展する恐れがあるというのが、目下の国際社会の懸念です。

同型関係にあるアメリカは日本が攻撃された場合には援軍を派遣することになりますが、中国軍指導部の中の強硬派は、自らが「核心利益」と呼ぶもののため、戦闘も辞さない構えでいます。

東アジアにおける超大国が正面からぶつかり合う危険性は、現実のものなのです。

尖閣・日中艦船
1年前に2度目の首相の座についた、体格の良い波打つ髪型の持ち主である59歳の安倍氏は一か八かの賭けに出ることはしていませんが、万が一に備え準備に余念がありません。
そしてお人好しでもありません。
万が一の事態に陥れば安倍首相がどのような判断をするか、それは判然とはしていません。

「安倍首相は従来(社会が右傾化する以前)の尺度で考えれば、完全な右翼です。」
東京大学で国際関係を専攻する高原昭男教授がこう語りました。
その事実が安倍首相を東アジアの平和と安定にとって、潜在的には危険な存在にしています。
「彼は、心の底からの歴史修正主義者です … 彼は自らが信じる『新国家主義』を推進しようとしている、文字通りの国家主義なのです。」

その意味で安倍首相は戦前の日本に直接通じる思想を持ち、高原教授をはじめ世界の識者が日中間の問題の解決のために最も必要だと考えている、冷静な対話のための障害となっているのです。

防空識別04
そんなことは無い、そう語るのは長年にわたり安倍首相と個人的に親交を持つ全駐英大使の野上義二氏です。
「彼の身上は何よりも政治家であることです、そして政治家の天性は生き残ることです。 最初の在任期間がご存知のような壊滅的な結果に終わってしまったため、今度は首相であり続ける決心をしています。」
「長期間政権の座に留まり続けるために、彼は柔軟な対応を行うと思います。彼はイデオロギーにとらわれる人物ではありません。確かに彼は保守派であり、国家主義者であり、右寄りの考えを持っています。しかし思想的右翼ではありません。」
野上氏はこう語りました。

東京の代表的なシンクタンクの調査責任者は第3の見方を披露しました。
「私はむしろ安倍首相を、戦後の伝統的な左派の国際主義者、そして無責任な平和主義を強く主張する態度、そのすべてに苛立ちを持つ愛国的政治家、新しいタイプの保守強硬派と呼ぶべきだと思います。」
彼が言う事は要するに、日本は再び誇りと自信を取り戻し、自立すべき時期に来ている、安倍首相はそう主張しているという事です。

危険な軍国主義者であれ、大勢の変革者であれ、彼は稀な程出自のはっきりした人物です。

秘密保護法05
1954年9月に裕福で大きな影響力を持つ家族の一員として生まれた彼は、2006年歴代最年少の首相に就任しました。
戦後生まれの人間が初めて首相になった瞬間でもありました。

亡くなった父親の阿部信太郎氏は外務大臣を務め、祖父の岸信介氏は1950年代に首相に就任しています。
岸信介氏は第二次世界大戦中に閣僚を勤めており、連合軍によって戦争犯罪人の疑いを掛けられていましたが、後にその訴追は取り下げられました。

1993年に国会議員に選出され、当時人気の高かった小泉純一郎首相の下で与党の幹部に抜擢されました。
2002年に北朝鮮に渡り独裁者である金正日に面談し、日本人拉致問題について北朝鮮に対して厳しい姿勢をとることにより政治的に大きなリスクを犯す一方、その存在を日本国民に印象づけることになりました。

安倍首相の前時代的な、人によってはそれを時代に逆行すると表現する社会問題に対する姿勢が明らかになったのは、2006年に教育基本法を改定した際、教育の目標の一つとして愛国心いう言葉を明記させた時でした。
安倍首相は日本の過去の歴史を学校の教科書でどう扱うべきかという問題に熱中し、大日本帝国の事歴を穏やかで、美化されたものにすることを強く支持したのです。

第二次世界大戦03
2006年には愛国書としてベストセラーになった『美しい国へ』を発表し、それが自身の信条を明らかにしたものだと見られています。この著作の中で安倍首相は1945年、日本降伏後の東京裁判によって有罪とされたA級戦犯は、国内法の下では犯罪人ではないと主張したのです。

〈第2回へ続く〉

http://www.theguardian.com/world/2013/dec/16/shinzo-abe-japan-pm
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これまでけいさい、ご紹介したものと時間が前後する事になりますが、重要な示唆が含まれていますのでご紹介する事にしました。
記事中に「思想的右翼ではない」という第三者の意見がありますが、それが果たして歓迎すべき事なのかどうか…

私は安倍首相の右翼的言動に玩物的嗜好を感じています。
日本の国体や民族性を考えこれからの国家の安定を考えたとき、保守的体制が最もふさわしい、そのような思想性を感じる事が出来ません。
なぜか戦前の軍国社会に強烈な執着を見せる、それは思想とは別次元のもののような気がします。

皆さんはどうお感じになっていますか?

 

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