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【 日本の平和主義を一方的に後退させる安倍政権 】

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所要時間 約 9分

安倍政権により現実になる、日本の民主主義の後退と国権主義の復活
政府の権限だけを一方的に強めていく安倍政権のやり方は、第二次世界大戦以前、軍部の権限のみを一方的に強めていった軍国主義日本と同じ

マーティン・ファクラー / ニューヨークタイムズ 5月15日

安倍01
5月15日、日本の安倍首相が任命した政府諮問委員会が、同盟国が攻撃を受けた場合の軍隊の使用について、日本国憲法による厳しい制限を緩和すべきであるとの答申を行いました。
安倍首相はこれを利用し、戦後日本の平和国家としての成り立ちを変えようとするその最大の宿願のひとつの実現に本腰を入れる姿勢を見せています。

安倍政権によって任命された委員たちは、、戦争の放棄を規定している日本の平和憲法の解釈の変更により、実質的に日本の軍隊である自衛隊の役割を拡大するように求めています。
実質的に軍隊ではあっても自衛隊は第二次世界大戦終了後の創設以来、その役割を自国の領土と国民を守る事に厳しく制限されてきました。

状況についていくつかの制限はありますが、今回の憲法の解釈変更により、日本が直接攻撃を受けた場合でなくとも日本は自衛隊による武力行使が可能になります。
例えば北朝鮮がアメリカ合衆国に向けミサイルを発射した場合、これを途中で迎撃する事が出来るようになりますが、これは現状では不可能です。
さらに委員たちは国連の平和維持活動(PKO)でも積極的に大きな役割を果たすべきだとしています。
日本は1992年以降自衛隊を平和維持活動に派遣していますが、厳しい制約の下での行動を求められています。

この提言が受け入れられるれば、実質的に日本の軍隊である自衛隊が根本的な変換を遂げる事になります。

japan03
安倍首相はこの提言に直ちに支持を表明しました。
この提言は現在与党内で検討されていますが、連立を組む公明党からの反対の直面しています。
この反対により安倍政権の採択前に委員会の提言の内容が若干弱められる可能性がありますが、先行きは不透明です。

国民の権利よりも国家の権能を優先させるべきであるとの姿勢をとる国家主義者、安倍首相はこの提言を平和憲法を改変し日本を戦争できる国にする取り組みの第一歩として利用しようとしている、そう考える人々を中心に国内に幅広く反対の機運が広がっている事を世論調査の結果が示しています。

「これは合理的かつ論理的制限を越えて、第9条の拡大解釈をしようとするものです。」
紛争解決手段としての戦争を否定している現行憲法の内容と照らし合わせながら、上智大学の政治学者である中野孝一教授がこのような指摘を行いました。
「この提言は憲法第9条でなく、日本国憲法そのものを否定しようとする動きの先駆けをなそうとするものであり、国民の多くがその点を心配しているのです。」

安倍首相はこの提言について
「軍事的敵対行動を一方的に強める中国と核兵器開発を進める北朝鮮に対抗するため、アメリカ合衆国と緊密な安全保障関係を築き、オーストラリアとインドなどの民主主義国家との軍事同盟締結を可能にするため」
憲法解釈の変更が必要なのだとの見解を示しました。
そして安倍首相は憲法解釈の変更が、日本を軍事紛争に引きずり込むものだとの批判を否定しました。

日米艦船
テレビで放映された演説で安倍首相は自身が規定している『積極的平和主義』に基づく持論を展開し、日本は軍事力を強化する事により国の平和を守る事が可能になるのであり、地域の平和と安定の維持に貢献するのだと強調しました。
「日本がもう一度戦争を行う国になるという誤解があります、しかし、私はこうした考え方を全面的に否定します。」
安倍首相はこう語り、次のように続けました。
「私は、日本国憲法の平和主義の原理を壊すつもりはありません。自国の抑止力を強化する事により、私たちの日本が戦争に巻き込まれることを避けることができるようになるのです。」

今回の提言は安倍政権の支持者の言うところの『日本の防衛力の強化』を進めるための手順のひとつとして、政府が取り上げる事になります。
しかし政府の権限だけを一方的に強めていく安倍政権のやり方は、第二次世界大戦以前の日本が軍部の権限のみを一方的に強めていった軍国主義国家のやり方に通じるものがあるという批判があります。

2012年12月の就任以来、安倍首相は国民の反対を押し切る形で国家秘密保護法を成立させてアメリカ合衆国スタイルの国家安全保障会議を創設し、続いて武器輸出を制限していた内国規定を解除しました。
5月にはヨーロッパに渡り、共同で軍備を開発するために、フランスと英国の首脳との同意を行いました。

秘密保護法07
憲法の再解釈はさらにエスカレートしていくでしょう。
いずれ日本の自衛隊は他国の軍隊と、何ら変わらない形をとる事になると思われます。
そのために安倍首相が作った諮問委員会は、同盟国を敵の攻撃から守る事も『正当な自衛行為』に含まれ、その行為は現行憲法の下でも許されるべきものであると要求しています。

2012年12月の就任以来、安倍首相は国民の反対を押し切る形で国家秘密保護法を成立させてアメリカ合衆国スタイルの国家安全保障会議を創設し、続いて武器輸出を制限していた内国規定を解除しました。
5月にはヨーロッパに渡り、共同で軍備を開発するために、フランスと英国の首脳との同意を行いました。

憲法の再解釈はさらにエスカレートしていくでしょう。
いずれ日本の自衛隊は他国の軍隊と、何ら変わらない形をとる事になると思われます。
そのために安倍首相が作った諮問委員会は、同盟国を敵の攻撃から守る事も『正当な自衛行為』に含まれ、その行為は現行憲法の下でも許されるべきものであると要求しています。

政治問題の専門家は、安倍首相は日本の国防問題の相対的な見直しを要求する事により、同首相が時代遅れの戦後占領軍の押しつけと呼んでいる平和憲法を、改変するための足がかりとするつもりなのかもしれないと指摘しました。

安倍 1
しかし世論調査による国民の平和憲法に対する支持は強く、安倍首相は当面は憲法の改変ではなく、解釈の変更で我慢するしか無いと思い定めているようです。

「安倍首相は目的達成手のため、より時間のかからない方法を探しています」
と、中野博士は言いました。
「しかし、政府が単に解釈を変更する事で実質的に憲法を改変するような事になれば、日本は国家としてその品位を問われる事になるでしょう。」


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安倍首相が任命したNHKの放送委員を勤める作家が、南太平洋の小国家を「軍隊も持てない、泥棒に入る価値もない貧乏国家」と揶揄して物議をかもしています。
しかし一方ではこの手の人間たちの本音がどのようなものなのか、改めて確認する事も出来ました。
すなわち、金と力こそが正義であり、金も力も無い人間たちは無価値に等しい…

これは強制収容所で拘束されているユダヤ人たちに向かい、次の言葉を浴びせたナチス・ドイツと考え方の基本が全く同じです。
「お前たちユダヤ人は人間として全く無価値な存在なのだ。無価値な存在なら、死ぬしか無いだろう…」

中国がこれだけ強大になってしまったのは、日本人を始めとする資本主義社会が「人件費が安い」という理由で、日本国内の生産設備をどしどし中国に移転させてしまった事にも原因があるはずです。
そのために多額の人件費や租税公課が中国に移籍しました。
その金を使ってどんどん強化された軍隊が、日本の安全を脅かしている。
だから今度は憲法を書き変えて、日本も軍備増強する。
何だかすごくばかばかしい話だとお思いになりませんか?

 

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