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【 世界をイライラさせた麻生財務大臣と財務省のセクハラ事件への対応 】

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所要時間 約 9分

#MeToo 性差別への反対運動、日本では珍しい勝利 - 官僚トップが辞任に追い込まれ、転換点が見えてきた
日本ではセクハラの被害を訴えると、被害者は逆に非難され、疎外されてしまう傾向にある
働き方改革より、働かされる環境の再検証が必要

 

エコノミスト  2018年4月26日

テレビ朝日の女性記者が財務省の最高官僚である福田潤一氏からセクシャルハラスメントを繰り返し受けていた事実を『週刊新潮』に明かし、その記事が掲載された後の関係者の反応は周囲をイライラさせるものでした。

麻生太郎財務大臣は、福田氏に対する調査を行うつもりは無いと述べました。
福田氏自身は録音した会話を女性記者が証拠として提示すると、その声の主が自分かどうかはっきり分からないとシラを切りました。
「自分の声は肉声しか聞いたことが無い。」
というのがその弁解でした。

 

テレビ朝日はこの問題が自社によってではなく、女性記者が週刊誌に事実を明かしたことにより問題の存在が明らかになったことを謝罪しました。
女性記者はテレビ朝日内の自分の上司に相談したところ、口を噤んで何も話さ無いように『助言』していました。
最終的にテレビ朝日は正式な抗議文を財務省に提出しました。

 

「#MeToo」の運動が日本の社会で共感を得ることは稀であると言っても過言ではありません。
「この国は男性社会である」
男性官僚の一人はこう語り、今回のような事例はこれまで「きわめて数多く」発生していると語りました。

 

他の先進各国と比べて日本の社会や職場における男女間の不均衡は著しく大きく、女性たちは虐待、嫌がらせ、不適切な発言などにさらされ嫌悪感をつのらせています。

ほとんどの職場で女性が働いていますが、その上司や上級職員はほとんどが男性です。
こう語るのは大阪大学の牟田和恵教授です。
女性の一部、特に多くの場合男性である取材源と一緒に飲酒をする機会が多い女性記者などは、セクシャルハラスメントの被害を受けることも『仕事の一環』として我慢しなければなりません。

 

日本で「セクハラ」が犯罪行為だと認識されるようになったのは近々1989年のことです。
事業主に法的な対応義務づける法律は1999年に施行されました。

 

セクハラについて「職場では多くの人がそれが一方的、あるいはねじ曲がった愛情表現の一種だと見なしているのです。」
自身かつて女性記者だった NGOであるアジア女性資料センターの代表理事を務める竹信三恵子氏がこう語りました。

 

エリートを尊敬する日本の風土も障害になっています。
セクハラの被害を訴えると被害者は逆に非難され、疎外され、そして共感を得ることもほとんどありません。
テレビ朝日の女性記者も今だに自分が誰であるかを明らかにできずにいます。

しかし今回の事件は重要な転換点になりつつあります。
福田氏は「君のおっぱいに触っていい?」と言ったことが暴露され、さらには女性記者に対し不倫をほのめかしましたが、結局は不正行為を認めないまま辞任しました。
財務省高官が不祥事によって辞任するのはこの20年間で初めてのことです。

 

財務省のこの不祥事は日本の大企業で2件続けて明らかになったセクシャルハラスメント事件に続いて起きたものです。

ひとつは日本の最大の広告代理店である電通の役員をしていた男性が、当時セクシャルハラスメントをしたいたことを認め、自ら設立した会社の最高経営責任者(CEO)を辞任せざるを得なくなった事件。
そしてもう一件は日本ハムの社長と執行役員の2人が出張の際に航空会社の女性従業員にセクハラ発言したことを認め、辞任に追い込まれた事件です。

 

別の形で女性が差別されている事例にも注目が集まっています。
4月、大相撲の地方巡業であいさつ中に突然倒れた市長の救命措置を行おうとして駆け上がった女性に、相撲協会側が土俵を下りるよう命じたことにより、日本の相撲協会に性差別のしきたりがあることが発覚しました。

 

そして女性政治家の一部も、国会議員の10%にすぎない女性議員についてその割合がもっと増えるよう女性たちに立候補を勧めています。

 

さらに今年日本の司法制度は、夫婦は同姓でなければならないという法律の下で結婚を機に女性が苗字を変えなければならないというルールを再考することになりました。

野党各党は福田氏事務次官の件に関する詳細な調査を求めており、退職金の満額支給にも反対しています。
麻生財務大臣の辞任を求める意見もあります。
同じ安倍内閣の野田誠子総務大臣は20人の内閣中2人しかいない女性閣僚のひとりですが、財務省のこの件への処理対応について批判しました。

 

アジア女性資料センターの竹信代表理事はこの勢いが持続するかどうかは、日本の女性が勇気を発揮できるかどうかにかかっていると語りました。
日本社会の欠点は強力な市民運動の存在が欠けていることです。
野田氏によれば日本の人権は「与えられたものであり、市民自らが勝ち取ったものではない」傾向が見られます。

 

日本社会の変化を求めている人たちは、日本の現在の労働力不足にもっとも大きな期待を寄せています。
各企業の労働者不足は決定的なものになりつつあり、より良い労働条件を提供することで人材確保を実現させようとしています。
企業側は主に柔軟な勤務時間や労働環境についてアピールしていますが、それに加えておそらくは今後女性がやたらと体をさわられたりしない、あるいは妙な誘いを受けたりしないということも、魅力的な職場の大切な条件になるでしょう。

 

https://www.economist.com/news/asia/21741215-activists-see-turning-point-resignation-senior-official-rare-victory-metoo

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器でない人間が首相の座に就くと、官僚制というものはこうも腐敗し、こうも瓦解してしまうものなのか…

最近そんなことを強く思うようになりました。

「上があの通りなんだから、我々だって何やったって構わんだろう。」

そんな無責任なつぶやきも聞こえてきます。

 

しかしそれによって苦しまなければならないのは、より弱い立場に置かれた国民。

この2年間翻訳してきた記事を見ても、

砲口をどこに向けるべきかわからなくなってきた高性能の武器の購入には多額の国費が投じられますが、貧困にあえぐ子供達を救済するための道筋は見えません。

アメリカと北朝鮮の協議が成功したら、沖縄にあれほどの規模と数の米軍基地は必要では無くなるのではないでしょうか?

安倍政権は中国と競るようにして世界中に巨額の財政援助をしていますが、国内の地方の過疎の市町村は頭を抱えなければならない問題が山積しています。

女性の正当な権利を守るべきだという意見に対しても、SNS上にそれを中傷する暴力的意見が多数書き込まれています。

 

日本は悪い方に感情的になっている…

これは私だけの懸念でしょうか?

 

 

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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