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【 フクシマ、危険にさらされる子供たち、脅かされる子供たちの未来 】〈1〉[フェアウィンズ]

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所要時間 約 9分

子どもたちの被ばくを、成人と同列に考えてはいけない!
いったん放出されてしまった放射性物質は、環境中を何度も行き来する
20mSvの場所に少女たちが戻ってしまったら、ガン発症確率は全年齢平均の5倍になる

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイション 3月20日

福島第一原発の事故が発生してから3年の月日が経過しましたが、気がかりなのは被災地近辺の日
本の人々、とりわけ子供たちの健康についてです。
今回ご紹介するのは、イアン・ゴッダード博士とアーニー・ガンダーセンが、福島第一原発の事故の影響を受けた福島県内外の子供たちのガン発生の危険性について昨年検証を行った動画を再編集したものです。

ガン発生の危険性に関する統計結果は、特に年若い少女たちにおいて驚くべき高さに上っています。
福島第一原発の放射性物質によって住民が被ばくしてしまった地区では、毎年少女たち100人に1人の割合でガンの発症が確認されています。
この割合でガンの発症が10年間続けば、100人中10人の少女がガンを発症してしまうことになってしまいます。
この統計結果はまさに戦慄すべきものですが、日本政府はその場所に住民を帰還させようとしているのです。

フェアウィンズ・エネルギー・エデュケイションのアーニー・ガンダーセンです。
今回ご紹介するのはイアン・ゴダードによる動画ですが、この動画は一度ご紹介したことがあります。(【放射能汚染・こどもたちの真のガン発生割合】http://kobajun.biz/?p=1944 )

BEIR
しかしまず、動画をご覧いただく前にBEIRについお話したいと思います。
当然ながらBEIRはBeer(ビール)の事ではありません。

BEIRはBiological Effects of Ionizing Radiation、すなわち電離(イオン化)放射線による生物学的影響の略語であり、米国科学アカデミーの報告に基づきます。
私がこの問題についてかんがえるようになったきっかけは、日本からもたらされた二つの気がかりな報道でした。
ひとつは日本を代表する報道機関であるNHKのニュースですが、福島県内のスギ花粉に非常に高い線量の放射性セシウムが付着していることが確認されたという内容でした。
分析した結果、スギ花粉1キログラム当たり1秒間に25万回の放射性崩壊を起こす(25万ベクレルの)放射性セシウムが検出されました。
当然ながら福島第一原発が放出した放射性セシウムが付着したと考えられますが、この問題の深刻さは、春になればこのスギ花粉は再び環境中に舞い上がり、風に乗って各所に運ばれていくという点にあります。
この時私が懸念したのはその報道姿勢、すなわち事実を伝える際にどういう言い方をしたかという事でした。
NHKはこの事実を次のように伝えました。
「東京で生活している人が普段浴びている放射線量の10倍程度の値であり、健康に対する害は大きくはありません。」
さて、健康に対する害は少ないとする根拠が、どのような計算方法によるものであったのかが問題です。
私自身の考えでは、1秒間に25万回の放射性崩壊を起こす放射性セシウムが大量に環境中に放出されれば、人体に対する健康被害を真剣に検討すべきであるということになります。

NBC 3
もう一つの報道は、日本の英字新聞であるジャパンタイムズの記事からで、福島県内で放射能に汚染されたイナゴが捕獲されたというものでした。
このイナゴは1秒間に4,000回の放射性崩壊を起こす(4,000ベクレルの)放射能に汚染されていました。

ではなぜ、その事実が問題なのでしょうか?
日本人の一部には酒のつまみにイナゴを食用にする習慣があるのです。
記事の内容は以下のようなものでした。
「科学者はビールのつまみ程度に食べるのであれば、油で揚げてマヨネーズをつけてイナゴを食べても、人体にさほどの問題は無いと述べています。」
私の考えは違います。
ビールを楽しむのは差し支えありませんが、4,000ベクレルのイナゴを食べるのは全く別の問題です。
国民の健康を守るべき政府当局の規制対象となるべき問題です。

私はBIER(電離放射線の生物学的影響)に関する問題を、いやでも思わざるを得ません。
米国科学アカデミーによる電離放射線の生物学的影響に関する報告によれば、放射線の被曝量とガン発生割合はリニア、すなわち比例関係にある事を伝えています。
放射線を浴びれば浴びる程、ガンの発症割合は高くなるという事です。

NBC13
ガンの発症割合を下げたいのなら、できるだけ被ばくを避けなければなりません。
なぜなら被ばく線量とガン発症率は直線の相関関係にあるからです。
これは『直線しきい値なしモデル(LNT - Linear No Thresholdアプローチ)』と呼ばれています。

訳者注※国際放射線防護委員会(ICRP)は、放射線による生物への影響について、直線しきい値無し(LNT)の立場で勧告をだしており、各国で採用されている。しかし、様々な立場から批判もある。
これ以下なら安全だというしきい値はあるのかないのか、ある場合はどこなのかについては、専門家の間でも長年論争の的になっており、21世紀初頭現在も確定していない。(wikipedia『低線量被曝問題』より引用)

BIERは以下のような説明を行っています。
もし100レム、すなわち1シーベルトの放射線被ばくをした場合、ガン発生確率は10人に1人の割合になります。それを10レム、すなわち100ミリシーベルトの被ばくに抑え込むことができれば、ガン発生確率は100人に1人の割合になるのです。
さらにもう1段階低減させ、それを10ミリシーベルト(1レム)の被ばくに留めれば、ガン発生確率は1,000人に1人の割合になります。

現在日本では、年間被ばく線量が20ミリシーベルト(2レム)以下に留まると判断されれば、避難区域の指定が解除され、自宅に戻って以前通りの生活に戻ることが許可されることになっています。
つまり政府の指示通りに避難指定解除区域に戻って生活をすれば、年間20ミリシーベルトの被ばくをすることになり、その人のガンの発症確率は500人中1人という割合の分、高くなるという事です。

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しかし現実はもっと悪いものになるはずです。
なぜならBIERはこの確率を算出する際に対象として選んだ人間は、子供たちから高齢者まで全年齢を対象に調査を行ったからです。
高齢者の場合、被ばくしてからがんを発症するまでの間、老衰や心臓発作その他の理由で死亡する確率が高くなります。
一方若い人々は新旧の細胞が入れ替わる速度が早く、被ばくをしてからの生存期間が長いため、ガンの発症率は高いものになります。

BIERの報告書を実際に手に取り、その中の表12-Dを確認していただければ、少女たちのガン発症確率が全年齢平均の5倍に上るという事実をご確認いただけるでしょう。

つまり指定避難解除区域に少女たちが戻ってしまえば、そのガン発症確率は5倍になってしまうのです。
つまり指定避難解除区域で暮らす少女たちは、100人に1人の割合でガンを発症する可能性があるのです。
少女たちは何年もその場所で暮らすことになります。
5年経てば、ガンを発症した少女の数は、5人にまで増えている可能性があるのです。

〈 第2回につづく 〉

http://fairewinds.org/cancer-risk-young-children-near-fukushima-daiichi-underestimated/
 + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – + – +

今日から4回の予定で、アーニー・ガンダーセン氏が福島の子供たちの健康と今後について深く憂慮されている記事をご紹介します。
同じ汚染地帯について、なぜ子供たちの方が危ないことなってしまうのか、その事が『科学的』にお分かりいただけるものと思います。

 

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