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【 グーグル・ストリートビュー・カメラ、福島県浪江町に入る 】

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所要時間 約 10分

3.11震災後初めて、馬場町長の要請にグーグルが応える

デイヴィッド・マクニール / ザ・インデペンダント(英国) 3月27日

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グーグル・ストリートビューのカメラを搭載した車が、震災後初めて福島第一原発の周辺地区に入りました。
彼らが新たに制作した地図は、巨大地震がもたらした破壊の様子を明らかにし、併せてかつての21,000人の住民が何を残したまま逃げなければならなかったのか、それを確かめる機会を提供することになりました。

これはまさに核=原子力の時代のメアリー・セレステ号(1872年にポルトガル沖で、無人のまま漂流していたのを発見された船。発見当時、なぜ乗員が一人も乗っていなかったかは現在も尚分かっておらず、航海史上最大の謎とされる場合もある。事件には様々な尾ひれが付けられ、実際以上に不可思議な事件として都市伝説化している)です。
2年前21,000人の住民が避難してから、まるで時間が止まったかのように何もかもそのままの姿をとどめています。

2011年3月11日の巨大地震が引き金となった三重災害が人々に襲いかかり、壁から崩れ落ちた破片や砕けた屋根瓦などが通りに散乱したままになっています。

大通りのわきには地震の後、1時間も経たないうちに繰り返し襲った津波により持ち上げられ、ここまで運ばれてきた漁船がうち捨てられたままになっています。

浪江05
近くにある福島第一原発の原子炉でメルトダウンが始まり、続く日々大量に放出された放射性物質により汚染されてしまった家々も、学校も、空っぽのまま捨てられています。
汚染されているとはいっても、放射性物質自体は目に見えるわけではありません。

福島県浪江町の名前はいつの日か、史上最悪の原子力発電所事故となったチェルノブイリの名と並べて語られるようになるでしょう。
チェルノブイリの事故によりゴーストタウンと化したウクライナの都市プリピャチ同様、この地に再び人が住めるようになるまでどれほどの時間がかかるのか、回復はゆっくりゆっくりとしか進みません。

津波が襲った後、この場所には約一カ月の間、犠牲者の遺体が放置されたままになっていました。
誰もこの場所に入ることが出来なかったためです。
日本政府の官僚も福島県当局も放射能汚染の広がりの実態を隠ぺいしたため、何も知らされなかった多くの住民がする必要のない被ばくをしてしまいました。
放射能汚染の拡大によりね日本各地に追いやられてしまった町民たちを支えるのは、浪江町町長の馬場有氏です。

「たくさんの方が震災の被害を受けた地域が、今どうなっているのか確かめたいと考えておられます。」
馬場町長がこう語りました。
「かつて住んでいた場所が今どうなっているのか、自分自身の目で確かめたいという思いを感じていらっしゃいます。」
それが今、可能になりました。

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グーグル・ストリートビューを通し、かつての住民たちが、今や住むことも暮らすこともできなくなった浪江町の通りや家々の様子を、直接目で確認できるようになりました。

馬場町長の要請に応え、グーグルはカメラを搭載した撮影車両を浪江町に送りこみ、パノラマ画像を作り上げるための画像を撮影しました。
こうして福島第一原発の事故発生以来初めて、かつての住民たちは浪江町全体の今の様子を目で確かめることが出来るようになったのです。
これまでは住民たちは必要な身の回りの品々を都に戻るため、警官付添いの下で数分間だけ町に入ることを許されていただけでした。

「素晴らしいことだと思う半面、怖い感じもします。」
同じくゴーストタウンになった隣町の双葉町に住んでいた亀谷ゆき子さんがこう語りました。
「何人かはもうあの時のことは忘れてしまいたいと思っています。でもたくさんの人々が、故郷での日々をしっかりと心にとどめ置きたいと思っているのです。」

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Googleは、福島第一原発の周囲20キロメートル圏に設けられた立ち入り禁止区域に入るため、特別な許可を必要としました。
町の出入り口すべてに警察の検問所が設置されています。
立ち入り禁止区域内で暮らしていた120,000人ほどのかつての住民たちは、故郷に戻れるようになるまでは何年も、場合によったら何十年もかかるものと考えています。

馬場町長は映像がもう一つの目的も果たしてくれるよう願っています。
「世界中のたくさんの人々が、原子力発電所事故の後の悲惨な状況を自分の目で確かめたいと考えていると思います。」
Google がYouTubeで公開したビデオの中で、馬場町長はストリートビュー撮影についてこのように語りました。
「私はストリートビューを通し、浪江町の真の姿が世界中の方々に伝わるよう願っています。」

馬場町長はここで起きたことを、完全な形できちんと後世に伝えたいと考えています。
「私たちのような年を取った人間は、この町を先達から受け継いだという感覚を持っています。そして今私たちは、子供たちの世代にこの町を引き継げないことに大きな痛みを感じているのです。」


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3.11発生の1週間後、宮城県女川町の友人を見舞ったとき、そして2週間後、今いる場所からほんとに目と鼻の先、仙台市若林区の沿岸地区を訪れたときの様子は、ここに収録されている写真に写された景色より、はるかに凄惨な様相を呈していました。
いずれも本格的なカメラ一式を携行していったにもかかわらず、とてもレンズを向ける気にはなれませんでした。
それ程の景色でした。

それから2年、仙台市内は様々な場所で、様々な復興への取り組みが進み、少なくとも私が日常生活を送っている範囲で『大震災』の傷跡を感じることは無くなりました。
被害が大きかった場所で、道路が波打っているのが気になる程度です。

それが可能になったのは、仙台市が「人が入れない程放射能で汚染」されてなどいないからです。
福島第一原発が噴き上げた大量の放射性物質に無縁ではいられませんでしたが、今、仙台では毎日放射能の存在に怯える生活は考えられません。

しかし浪江町や大熊町、双葉や楢葉町などといった市町村はそうはいきません。
現場に行けば毎日どころか、毎分単位で放射能をチェックしなければならないのです。

その事を日本人全員が自分の事として考えられるようにならない限り、福島の記憶を風化させてはならない、そう思っています。

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【 春の訪れを告げる砂の彫刻 】

アメリカNBCニュース 3月27日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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ハリウッド映画に題材とったウェストン砂の彫刻フェスティバルが今年もイギリスのウェストン・スーパーメアで3月26日から開催されます。
冒頭の写真は映画『ハリーポッター』のワンシーンを制作する参加者です。

世界中から集まった20名の様々なコンテストの入賞者が、腕を振るってハリーポッターやマリリン・モンロー、あるいはスターウォーズの登場人物など、その腕前を競いあいます。
この催しはウェストンで開催される映画祭の関連行事として開催されるものです。

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[動画(下) : 2010年の制作風景]

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【 春を遠のかせた大雪の被害 】

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北アイルランドのアントリム郡オーアファッテンの農民ドニルド・オライリーが、ヒツジや仔羊が雪だまりの中に閉じ込められていないかどうか探し回っています。
3月の第4週に大雪に見舞われた北アイルランドでは140,000世帯で停電が発生した他、最高で5メートルもの高さの雪だまりが出来ました。

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すっかり雪に覆われてしまった北アイルランドのドゥモアの丘と子羊たち。
散在する各農家の10,000頭に上る家畜が、場所によっては6メートルにもなる雪だまりに閉じ込められたとの情報に、英国空軍のヘリコプターが急きょ北アイルランドに派遣されました。

IRE03
本来なら羊たちの繁殖シーズンに入っているはずの時期にも関わらず、すでに数千頭の牛と羊が死亡が確認されてしまいました。
英国本土内では人間も2名が死亡しました。

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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