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【 もう弾薬(タマ)切れ?ニッポン銀行も先進各国の中央銀行も… 】《前編》

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所要時間 約 8分

『もはや打つ手なし…?』日銀首脳部、そして先進各国の中央銀行総裁の顔色
政治家たちは中央銀行にのみ重荷を背負わせ、自分たちは身を切る努力を嫌って責任の回避を続けてきた

エコノミスト 2月20日

ECO バズーカ
現在、世界の株式市場は、我慢比べの様相を呈しています。
そして金融市場の混乱が続くと決まって資金が流れ込むことになっている金相場は、この30年間で最も輝かしいものとなるはずの1年をスタートさせました。
さらに今、銀行の破たんに備える保険料が急騰しています。

そして今、アメリカ経済が不況局面に落ち込んだとする話が取りざたされています。
12月に利率を引き上げたばかりのアメリカ連邦準備制度理事会に対しては、金利を元に戻すか、あるいはそれ以上のマイナス金利の適用を求められるかもしれない可能性が浮上してきました。

ある懸念が市場全体に広がりつつあります。
景気が低迷した時に先進各国が共通して採用してきた景気刺激策が、もはや機能しないのではないか?

2007-08年に発生した金融危機以降、国内市場の需要を喚起する役割は中央銀行総裁の手に委ねられてきました。
彼らの徳の絶頂は欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ頭取が欧州通貨ユーロを守るために「できることは何でもする」と発言した2012年に実現しました。
欧州再建市場は反発急騰し、ヨーロッパにおける金融危機の懸念も吹き飛んだかに見えました。
しかしそれは結局一時的なものでした。

Abenomics 2
各国の中央銀行の努力にもかかわらず、経済の回復基調はまだまだ弱いままであり、インフレ率も低迷しています。
そして通貨政策に対する信頼はぐらついています。
各国の中央銀行総裁が打ち出す政策に対し、市場は効果に対する期待と逆効果に対する警戒を併せ持っています。

ヨーロッパと日本がマイナス金利を導入したことについて、投資機関や投資家は銀行経営の先行きを懸念しており、各国で銀行の株価は値を下げています。

量的緩和政策、QEは平たく言えば紙幣をどんどん印刷して債権を買い入れることですが、これまでの動きによって新興国債権市場においては結果的に買い支えの効果を発揮することになりました。
しかし今はその新興国債権市場の先行きも怪しくなっています。
そして量的緩和策によって通貨安になったことで、その国の銀行信用は比例して低下することになりました。

賃金交渉の結果も、果てしなく続く物価の下落傾向を反映したものとなりました。
労働者の賃金こそは、物価の動向に最も敏感に影響を受ける指標です。

各投資機関や投資家たちは世界経済がまた新たな不況局面に落ち込み始めたのではないかという点を心配し、さらに不況を何と回避しようとしてきた各国政府当局も万策尽きてしまったのではないかとの懸念を深めています。

証券01
▽ 下手な鉄砲

しかし望みが全くないというわけではありません。
低成長に喘ぎ、低インフレのまま麻痺している経済を揺さぶる方法は、まだ残されています。
本当の意味で経済回復に貢献し得る、そして経済政策の担当者が取り得る方策は、実は数多く残されているのです。
一方不安材料としては、日銀をはじめとする各国の中央銀行は政府の助力なしでは今後立ち行かなくなる可能性があります。

これまで政治家たちは中央銀行にのみ重荷を背負わせ、自分たちは身を切る努力を嫌って責任の回避を続けてきました。
いくつかの中央銀行は、財政政策、金融政策を機能させるための協力をなおざりにする政治家に散々な目にあわされてきました。
実際、先進各国の政府の中には中央銀行の政策に反する財政の緊縮政策を実施し、結果的に金融刺激策に逆効果となりました。

もはや政治家は中央銀行総裁と肩を並べ、事態に対処すべき時です。
最も急進的な方針アイデアは、財政緩和と金融緩和を組み合わせた政策です。
この選択肢は大量の紙幣を印刷して公共投資に直接注ぎ込むか、あるいは直接税の減税を行います。
この手法は『ヘリコプタードロップ』と呼ばれる政策です。
(またはヘリコプター・マネー : ヘリコプターから現金をばらまくように、中央銀行あるいは政府が、対価を取らずに大量の貨幣を市中に供給する政策。米国の経済学者フリードマンが著書「貨幣の悪戯」で用いた寓話に由来。中央銀行による国債の引き受けや政府紙幣の発行などがこれにあたる - デジタル大辞泉)

GRD日本の景気
通常の金融緩和策とは異なり、ヘリコプタードロップは銀行や金融市場を迂回し、まっすぐに人々のポケットに印刷されたばかりの現金を注ぎ込みます。

この政策の明らかに乱暴な部分は、理論的に、人間はたなぼたで手に入った現金は貯蓄などせず湯水のように使うはずだと規定していることです。
(そして中央銀行がインフレターゲットを一気に引き上げることも…)

〈 後篇に続く 〉
http://www.economist.com/news/leaders/21693204-central-bankers-are-running-down-their-arsenal-other-options-exist-stimulate
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【 国際報道写真コンテスト上位入賞作品 】《8》

アメリカNBCニュース 2月18日

press29
総合部門単作品第2位:ポール・ハンセン / EPA
2015年12月6日にギリシャのレスボス島で、当局による発見・拘置を避けるため、暗闇の中を移動する中東難民。(写真上)

日常部門連作第3位:セバスチャン・リステ / EPA
2015年2月にリオデジャネイロのスラム街の近くで、警官に射殺された22歳のタクシードライバーの画像を確認する住民グループの男性。
この地区では住民とギャングの対立抗争が激化し、度々重武装警官が出動する事態となっています。(写真下・以下同じ)
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人物部門第1位:カズマ・オバラ / EPA
1986年4月26日、チェルノブイリで世界最悪の原子力発電所事故が発生しました。
事故のちょうど5ヵ月後、チェルノブイリの南100kmの場所にあるキエフで一人の女の子が生まれました。
しかしチェルノブイリの方角から吹いてくる風には大量の放射性物質が含まれ、この女の子も悲劇の犠牲者のひとりに加わりました。
この一連の作品は、この女の子がもし生きていたら過ごしたであろう30年間の生活を表現したものです。
これらの作品はすべて、チェルノブイリから5キロの場所にあるウクライナのプリピャチで発見されたカラーネガフィルムを使って撮影されました。
press31
日常部門連作第1位:ダニエル・ブルフラク / ニューヨークタイムズ
2015年12月7日オーストラリア領南極地方のキングジョージ諸島のアードリー島で、ペンギンの個体数を確認するドイツ、フリードリッヒ・シラー大学の研究チームの男性。
press32
http://www.nbcnews.com/slideshow/world-press-photo-awards-top-images-2015-n520731

 

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