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【 内部崩壊したアベノミクス、クロダ日銀を切り捨てる 】

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どこへ消えた2%のインフレ達成目標、残されたのは実質賃金の目減りと生活費の上昇
じわじわと地方経済を傷めつけるマイナス金利、結局金融緩和だけで日本経済を再生させることは不可能

梶本哲史、木原麗華 / ロイター 7月6日

日本銀行
日本銀行による金融緩和政策はかつて安倍晋三首相の大規模な景気浮揚策の中心政策でした。
しかし3年の間最大規模でその政策を続けてきたにもかかわらず、その効果には見るべきものがほとんど無く、政権与党は今週末の参議院議員選挙投票日を控え、金融緩和策を脇に追いやらざるを得なくなりました。

このところ続いている円高は、日本銀行をして金融緩和策を継続させる圧力になっていますが、1月に予想に反して導入されたマイナス金利は結局市場を混乱させ、それを見た日本政府は否定的見解を持つようになりました。
現在日本政府は景気刺激策へと重点を移そうとしています。

「私はマイナス金利の導入そのものが間違っていたとは思いません。」
安部首相の内閣総理大臣補佐官の中でも有力な地位を持つ柴山昌彦衆議院議員が、こう語りました。
「しかし現実に起きてしまったことを見れば、もはや薬ではなく毒になってしまったことに疑いがありません。」
マイナス金利の採用については市場と国民からの評価が極めて悪いことを踏まえ、こうつけ加えました。

金融緩和政策は、2012年の安倍政権のデフレーションからの脱却を目指す経済政策を宣伝する際、他の2つの政策と合わせて『アベノミクス』と銘打たれ、『3本の矢』のうちの1本として大々的に宣伝されました。
残る2本の矢は景気刺激策と構造改革です。

日銀黒田総裁
そのために安倍首相自らの人選により黒田東彦氏が日銀総裁に就任し、以降黒田氏はアベノミクスの一端を精力的に担うことらなりました。
そして日本経済の2年で2%のインフレ達成を目標に掲げ、大規模な金融緩和策に打って出、大量の日本紙幣を印刷し市場に流通させました。

しかし今や日本経済はその目標から程遠い状況にあり、政権与党の政治家たちは皆一様にこの話題には触れたがりません。

安倍氏が率いる与党自民党の選挙候補者の中西健治氏はロイターの取材に対し、日銀が当面の間目いっぱいの金融緩和策に基づく景気刺激策を実行する必要性は認められないと語りました。
「私たちが金融緩和策をさらに推し進めるとすれば、さらなる景気刺激策と歩調を合わせたものになるはずです。しかし今はそうではありません。」
元商業銀行員であった中西氏はこう語りました。
そして有権者がマイナス金利の導入が、日本経済にとってメリットのある選択であったかどうか、疑問を抱いているとつけ加えました。

アベ政治01
安倍政権の経済政策であるアベノミクスについてはその実効性に対する疑問が拡大していますが、安部首相は7月10日に投票が実施される242の全議席の半分を争う参議院議員選挙をその評価を決する国民投票と位置付けています。
安部首相は国会において大多数の議席を維持する党員の当選を実現するため、連立与党の協力を必要としています。
しかし今回の選挙で1989年以来初めてとなる自民党による単独過半数が実現すれば、安倍首相の権限はさらに強力なものになり、アベノミクスが国民の信任を得たと勝利宣言することが可能になります。

今すぐ効果のある方策などは無い

自民党は今回の選挙公約から、日銀が継続している大規模金融緩和の必要性に直接言及する記述を削り取りました。
「これ以上金融緩和策に頼り過ぎることなく、構造改革に取り組むことが重要です。」
安部首相に近い盟友である稲田朋美自民党政調会長がこう語り、さらに日銀がこれ以上金融緩和策を拡大させる必要性を認めないと付け加えました。

株式市場
野党側も日本経済の成長を支えるために、日銀の政策に頼ろうとはしていません。
最大野党の民主党は、日本銀行がマイナス金利政策を中止し、2パーセントのインフレ目標を2年以内に達成するという期間目標を取り下げるべきだと考えています。
「私たちは通貨政策に過度に依存する経済政策から脱却すべきだと考えています。その政策はすでに限界に達しています。」
山尾志桜里(しおり)民主党政調会長はロイターの取材に対しこう答えました。
「マイナス金利は地方経済に致命的だけ気になる可能性があります。預金者を傷つけ、さらには一部の金融機関の貸し渋りを誘発しています。」

安部首相は英国がEUを離脱する決定を行ったことなどに対する衝撃を緩和するため、日銀に対しさらなる景気刺激策を用意するよう圧力をかけ続けています。

しかしアナリストは次のように指摘しています。
安倍首相を含めた国会議員たちは、一般消費者世帯で賃金が実質的に上がらないまま生活費が嵩み続けている現状から、2パーセントのインフレ達成がどうしても必要だとする日銀黒田総裁の見解をもはや共有してはいません。
「安部政権と日銀の関係は一変してしまいました。」
安倍首相と黒田総裁について、南カリフォルニア大学の堅田沙織准教授がこう語りました。
「ここからは黒田総裁は安倍政権の支持の有無に関わらず、政策を続けなければならなくなりました。」

日本経済ロイター
日銀理事だった門間一夫氏は、金融緩和政策を3年間続けた結果の中での結果的に良かった事のひとつは、金融緩和だけでは日本経済の様々な病根を解決できないという事がはっきりした事だと語りました。
「過去、経済について悪いことのすべては日本銀行のせいにされてきました。しかし現在では、同じように構造改革が重要であると言われるようになりました。」
門間氏はロイターの取材にこう答えました。
「今すぐ効果のある方策などはありません。日本経済の潜在能力を高め、国民の信頼を得てゆくために最も持続性が高く確実な方法は、根気よく構造改革を続けていくことです。たとえそれ時間がかかっても、方法はそれしかありません。」

http://uk.reuters.com/article/uk-japan-election-boj-idUKKCN0ZL2R5
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7月7日付河北新報の朝刊に『<参院選東北>建設業界フル回転』という記事( http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201607/20160707_71015.html )が出ていました。
記事の中に『小野寺五典元防衛相(衆院宮城6区)は、元技監と宮城選挙区(改選数1)の自民現職の名前を挙げて「安倍晋三首相は厳しい方。何票入るかで予算が変わる」と一層の集票を迫った。』とありましたが、それは要するに安倍首相は自分の意のままにならなかった地方に、国民の税金を使って報復するという事なのではないでしょうか?
税金を使うべきところに公平に配分するのではないことだけは確かです。
こんな体制が続く限り、『子供たちをのみこむ格差社会の闇 – 日本の子どもたちの貧困問題( http://kobajun.biz/?p=28051 )』など永久に解決しないのではないか、暗澹とした気持ちになります。

ところで大規模金融緩和策こそは『アベノミクス第1の矢』だと安倍首相が誇らしげに語っていたのではないでしょうか。
それがうまくいかないと、「この役立たずが!」とばかりに責任を背負わせてバッサリ斬り捨ててしまう。
私はそんな人間の下で働くのは、まっぴらごめんです。

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【 6月に公開された宇宙写真 】《2》

アメリカNBCニュース 7月1日

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6月9日英国の宇宙飛行士ティム・ピークが国際宇宙ステーションから撮影した、サウスカロライナ州チャールストンの水路。(写真上)

6月18日、衛星軌道に2基の人工衛星を運ぶためフランス領ガイアナから発射されたアリアン5ロケット。(写真下・以下同じ)
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6月12日英国の宇宙飛行士ティム・ピークが国際宇宙ステーションから撮影したオーロラ。
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6月29日沈む夕陽とアテネの遊園地のワンシーン。
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http://www.nbcnews.com/slideshow/month-space-june-2016-n602091

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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