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【 これから国際社会は、北朝鮮にどう向かい合うべきなのか?】

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北朝鮮の政権基盤を揺るがすための有効手段とは?

エコノミスト 2月12日

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より一層厳しいものとなった国際的な非難の声も、その耳には届かなかったようです。
2月12日、北朝鮮が3度目となる核実験を行いました。
北朝鮮の発表によれば、今回使用された核爆弾は前回2度実験を行ったものと異なり、「小型で軽量化されたもの」である一方、大きな爆発力を持っています。
比喩的な言い方をすると今回の実験では、アメリカの首都ワシントンで最も大きな爆音が鳴り響いたかもしれません。

専門家が爆発による北朝鮮パンギリー(豊渓里)付近の地下振動を分析した結果、今回の実験に用いられた核爆弾は、2006年10月、2009年5月の2回の核実験で用いられたものよりも、幾分か強力なものである可能性があると語りました。
米地質調査所は振動の規模についてマグニチュード4.9相当と発表し、前2回の実験よりも大きいと発表しました。
韓国当局は今回の爆発規模はTNT火薬に換算して6,000 - 7,000トンに相当するものだとしています。
いずれにしても、前回の規模を上回っています。

しかし今回強く懸念されるのは爆発の威力では無く、それが『小型軽量化』されたという点です。
国際的な分析機関は、昨年12月北朝鮮が衛星軌道に乗せた『ウンハ3型』の弾頭に装着するのに、ちょうど良いサイズの爆弾の試験を行ったと見ています。

もしピョンヤンのボスたちが要求する大気圏再突入の技術を手にすることが出来れば、北朝鮮は小型ロケットを使ってアメリカ合衆国に核弾頭を打ち込むことが可能になるかもしれない、軍事分野の複数の専門家がこう指摘しています。

これからしばらくの間、世界中の専門家が今回使われた核爆弾の材料に、どのような物質が用いられたのかの分析を進めることになります。
北朝鮮は今回行われた核実験の内容を証明する、物理的な証拠を一切示しませんでした。
北朝鮮は『多様化されたプログラムを現実のものとした』と誇らしげに語ってますが、そのことは今回の実験にはプルトニウムだけではなく、高濃縮ウランが用いられた可能性を示唆しているかもしれません。
今回の実験は山岳地帯にある密閉された坑道のような場所で行われたため、爆弾の材料まで特定することは非常に困難だと思われます(2006年に行われた核実験では、プルトニウムの存在が疑われましたが、決定的証拠を得ることはできませんでした。2009年の実験では、プルトニウム使用の痕跡はありませんでした)。
しかし仮に高濃縮ウランの存在を示す証拠がどのような形にせよ認められた場合には、懸念は一層深刻なものとなります。

アメリカの首都ワシントンに拠点を置く、カーネギー国際平和基金のジェームズ・アクトンは最近の著述の中で、北朝鮮が高濃縮ウランを所有しているのであれば、これまで確認されているものと比較して著しく巨大な武器庫を建設しなければならないだろうと語っています。
もしそのような武器庫の存在が確認されれば、北朝鮮が高濃縮ウランの実験を行った疑いは決定的なものとなります。

北朝鮮の国営通信社は今回の核実験は、アメリカの敵対的行動、中でも昨年12月に北朝鮮が行った人工衛星打ち上げに対する強硬姿勢に対抗することが目的であると伝えました。
東京に本部がある政策研究大学院大学の道下徳成氏は、今回の北朝鮮の核実験の目的の第一は、アメリカを北朝鮮との直接交渉の席に座らせることだったと語りました。
おそらくはオバマ政権の注意を引くタイミングで、日にちが設定されたのではないかと語っています。
しかも2月25日に各国の新大統領が正式に就任する前のタイミングが選ばれました。
道下氏は、長い目で見れば、韓国の新大統領がこの問題を無視できるタイミングで実験が行われたと考えています。

しかし、当分の間は北朝鮮と関係各国との関係は冷え込まざるを得ないと、道下氏は語ります。
韓国の次期大統領は、実験について直ちに批難を行いました。
長い間北朝鮮の強力な同盟国であった中国は、実権前からすでに比較的はっきりした批難を行っています。

いつもながら北朝鮮の政権は、その核開発計画に対する世界の反発について過少評価をしているように感じられます。
いつもひたいに青筋を立てて怒鳴りまくるような反応をする北朝鮮ですが、昨年12月の『衛星打ち上げ』に対する国連安全保障理事会の強い批難は、北朝鮮にとっては少し意外であったかもしれません。
国連安全保障理事会は、早くも2月12日にはニューヨークの国連本部で、北朝鮮の予想不可能な行動に対する対応について協議しました。
韓国外相のキム・サン・ホアンとアメリカの新任のジョンケリー国務長官は、北朝鮮が再度核実験を行った場合には、『素早く、一致した対応』を行う事で合意しました。

しかし問題もあります。
北朝鮮の核開発への野心に対し、国際社会はこれといって有効な外交手段を持たない、という点です。これ以上の制裁措置も、とりあえずは考えられません。

今週、駆け出しの北朝鮮の指導者が世界に対し挑戦的発言をしたことで、同国の会開発計画を止めさせる努力は「ほとんど失敗した」ように見受けられます。
彼の内外に対する影響力が核兵器に頼ったものである限り、キム・ジョン・ウンが核兵器開発をそう簡単にあきらめることは無いでしょう。

しかし別のアプローチなら、政権の弱体化に効果があるかもしれません。
ひとつの方法は外の世界の情報を注ぎいれ、北朝鮮の体制側の人間が行っている不条理な支配への批判を強めることです。
そのためには北朝鮮の闇市場で、徐々に台頭を始めている資本主義的傾向を持つ人々を支援し、その商業的野心を煽ることで、イデオロギーに支配された社会に少なからぬ混乱をもたらすのです。
経済的側面からだけの働きかけですが、シロアリのように北朝鮮の政権基盤を徐々に弱らせていくことが可能です。

そしてもし、このならず者の政権がもう一度核実験を強行し、中国の堪忍袋の緒を切ることになれば、北朝鮮の金王朝に対する経済支援は縮小されることになり、それもまた世界にとって歓迎すべき事態をもたらすことになるでしょう。

http://www.economist.com/blogs/banyan/2013/02/north-korea%E2%80%99s-nuclear-test
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冷静に考えれば、当然の指摘。
本当に国民から支持されていない政権なら、内部から崩壊させる方が得策。
その方が犠牲も少なくて済みます。

これまで、北朝鮮はこれだけ好き勝手をやってこれたのは、どう考えても中国のバックアップがあったから。
その中国に対しても、国際社会はもっと強く働き掛ける必要があるでしょう。

わたしたちもその中国の問題を取り上げた世界各国のメディアの記事に、コメントを書き込むことで世界の世論作りに参加できるようになりました。
むやみに攻撃的な表現、差別語などは使ってはいけませんが、完璧な英語を書く必要もありません。
機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。

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【 次の冬季オリンピックの開催地は雲の上 】

アメリカNBCニュース 2月13日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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開催まで1年を切ったオリンピックの準備のため、黒海沿岸にあるリゾート地のソチでは各種施設の建設が進み、世界選手権などのテスト・イベントの開催も行われています。

現在のところ、その進行は順調のようです。
組織委員会によれば、2013年の夏にはすべての準備が間利用することになっています。
ソチ2014年冬季オリンピックは、2014年2月7日に始まります。

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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