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【 目前?『フクシマ・ウォーター』の海洋投棄 】《前篇》

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所要時間 約 9分

トリチウムを放射能汚染水から除去することは難しく、そのための費用はきわめて高くつく
稀な自然現象でしか生成されないはずのトリチウム、その量を増やしたのはゲンパツと核兵器実験

カール・マチーセン / ガーディアン 4月13日

汚染水2016
日本は放射能に汚染された後、処理を施した福島第一原発内の数十万トンに上る水を太平洋に投棄しなければならなくなっています。
カール・マチーセンがその潜在的影響について検証しました。

福島第一原発の敷地内には放射能で汚染された水を溢れる程に蓄えたタンクが1,000基以上建ち並んでいます。
破壊された原子炉内が再び過熱しないよう一日あたり300トンの水が毎日ポンプを使って送り込まれ、それがそのまま高濃度の汚染水と化しているのです。
水は結果的に原子炉内の放射性物質をかき集めることになり、その後そのままタンク内に収容されます。

福島第一原発を管理する東京電力は、この汚染水の中から放射性物質の中でも特に危険だとされるストロンチウムとセシウムを取り出すことが出来る濾過装置を配備しました。
しかし濾過された後保存された水にはトリチウム(三重水素)が残っています。
トリチウムは核分裂反応の主要な副産物であり、これを水から除去することは難しく、そのための費用はきわめて高くつきます。

事故収束01
現在、日本の原子力規制当局である原子力規制委員会は、最高800,000トンの汚染水を太平洋へ投棄しても海洋環境への悪影響を最小限に留めることが出来る安全な処置であるという事を、悪影響を懸念する国際社会に納得させるためのキャンペーンを開始しました。
原子力規制委員会の田中委員長は東京電力に対し、汚染水の海洋投棄について検討を行うよう公式に打診しました。
国際原子力機関(IAEA)も汚染水の海洋投棄について考慮に入れるべきだとの見解を示し、東京電力に対しては実行した場合、周辺環境にどのような悪影響が及ぶか、詳細な検討を行うように求めました。

この問題については、東京電力はかつて汚染水の海洋投棄は考えていないとの見解を明らかにしていました。

しかし、AP通信は東京電力の非公式な見解として、他に選択肢は無い可能性があると語っていると報じました。
田中委員長の見解によれば、トリチウムの放射線量は『ビニール袋を通過できないほど微弱なもの』です。
しかし体内に入ってしまうと、すなわち内部被ばくをすれば危険です。

AP通信は田中委員長が記者会見の席上、青い液体の入った小さなビンを掲げて見せ、福島第一原発の敷地内に並んでいるタンク内にある汚染水の成分中、トリチウムの量は比較的少なく、一基当たり57ml程度のものだと語りました。

福島第一専用港02
トリチウムの性質を理解するのに明らかに有効な基準は、物質が持つ放射線量であり、その単位はベクレルです。
原子力規制委員会によると、福島第一原発の敷地内のタンクに含まれるトリチウムの量は3.4ペタベクレルです。

ペタベクレルというのはゼロが14個並ぶほどの数値であるにもかかわらず、ウッズホール海洋科学研究所の上級研究員であるケン・ビュッセラー氏はこの数値はさほど大きなものではないと語りました。
この数値を比較検討するため、現在地球上に存在するトリチウムの量は比較的小さく、2,200ペタベクレルです。
この放射性同位元素の半減期12.3年ですが、宇宙線が地球の大気に衝突する稀な自然現象によってのみ生成されます。

このトリチウムが地球上に最大量存在したのは前世期の20世紀、世界各国で核兵器の実験が繰り返されていた時でした。
この時代、世界の海洋中のトリチウムの量は合計186,000ペタベクレルに達しました。
この時のトリチウムはその後の放射性崩壊により8,000ペタベクレルにまで減少しました。

福島第一原発全景
そしてトリチウムのもうひとつの、そしてかなりの量の発生源が原子力発電所です。
世界各国の原子力発電所はこれまで長い間、トリチウムに汚染された廃水を海洋中に投棄し続けてきました。
「むしろ日本全体から放出された量を上回る量のトリチウムが、英国のセラフィールド原子力発電所からアイリッシュ海に放出されたものと考えています。」
ビュッセラー氏はこう語りました。

〈 後篇に続く 〉

http://www.theguardian.com/environment/2016/apr/13/is-it-safe-to-dump-fukushima-waste-into-the-sea
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【 内戦で致命的な栄養失調に陥るイエメンの子供たち 】

アメリカNBCニュース 4月6日

イエメン07
イエメンでの一年間続く内戦は、主に子どもたちを深刻な飢餓状態に追い込んでいます。
ひどい栄養失調により、時に死に至ることがあります。
2016年1月24日にサヌアの病院で治療を待つ栄養失調の子供。(写真上)

2015年9月11日、サウジアラビアが率いる空爆によって爆炎を上げるイエメン、サヌアの武器倉庫。(写真下・以下同じ)
イエメン01
最貧国のひとつである人口2,600万のイエメンは、食糧の90パーセントを輸入にたよっています。すでに世界で最も深刻な栄養失調率に苦しんできましたが、昨年、その統計結果は最悪の度を増すことになりました。
2016年3月28日、サヌア南郊のハジャズ村で、自分の子どもを抱くファイサル・アーメド。
イエメン02
シーア派の反乱軍が首都を制圧した直後、飢えはイエメン国内に一気に広がりました。
アメリカのバックアップを受けたサウジアラビアとその同盟国による空襲は1年間途絶えること無く続き、海上封鎖による生活必要物資の途絶は国内状況を最悪にしました。

2016年3月22日急性栄養失調に陥り病院に収容された幼いウダイ・ファイサル。
ウダイは2日後、病院で亡くなりました。
ユニセフの推計によれば、イエメンの子供たちの間の重度の急性栄養失調(目に見えて消耗が激しくなる最悪のケース)の規模は1年前のり約160,000人から320,000人へと2倍になりました。
イエメン03
2016年3月22日にサヌアのアルサビーン病院で、ウダイに食事を与える母親。
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にわか作りのウダイの墓に水を注ぐ父親。
「彼にはもう流す涙もありませんでした。」
母親がこう語りました。
イエメン05
2016年3月28日、サヌア南郊のハジャズ村の自宅で他の子どもたちと座る、ウダイの父親ファイサル・アーメド。
ファイサル・アーメドの全家族は1ヵ月につき約23,000円の兵士としての年金で暮らしています。内戦前はファイサルは足りない分を建設現場で働いて得ていましたが、戦争はこうした仕事をすべて奪ってしまいました。
イエメン06
2016年3月17日サヌアのアルサビーン病院で、栄養失調の男の子の世話をする看護師。
ユニセフによれば900人以上の子供たちが死亡し、1,300人以上が負傷しましたが、その61%が空爆の犠牲者です。
イエメン08
2016年3月17日アルサビーン病院、慢性栄養失調を患っている生後10ヵ月のアマル・ハミド。
イエメン09
2016年3月17日アルサビーン病院、集中治療室で慢性栄養失調の生後、6ヵ月のアフナン・アーメドの世話をする看護師。
国中の病院や医療施設で医薬品その他の物資が深刻に欠乏しています。
数百万人は医療を受けられない場所にいます。
ユニセフによれば、イエメン国内の600に上る医療施設が機能を停止しました。
イエメン10
http://www.nbcnews.com/slideshow/yemeni-children-suffer-life-threatening-malnutrition-n551791

 

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ほんとうの「今」を知りたくて、ニューヨークタイムズ、アメリカCNN、NBC、ガーディアン、ドイツ国際放送などのニュースを1日一本選んで翻訳・掲載しています。 趣味はゴルフ、絵を描くこと、クラシック音楽、Jazz、Rock&Pops、司馬遼太郎と山本周五郎と歴史書など。 @idonochawanという名前でツィートしてます。
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