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【「戦争中の事実と正面から向き合ってください。」ドイツ・メルケル首相、日本でスピーチ 】

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所要時間 約 10分

「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります」この言葉の意味を深く考えるべき
過去に犯した数々の犯罪行為に正面から向き合い、進んで歴史の真実を受け入れようとする姿勢がドイツにはあった
『心からの謝罪』『植民地支配』『侵略』、安倍首相声明ではこれらの表現は削除されてしまう?!

ジャスティン・マッカリー / ザ・ガーディアン 3月9日

メルケル首相
来日したアンゲラ・メルケル首相がドイツにおける『自分たちの歴史と向き合う』取組について紹介しながら、日本に対し、第二次世界大戦(太平洋戦争)において日本が行なった数々の事実と正面から向き合うよう求めるスピーチを行いました。

ドイツの首相による外交的なひと突きは、戦後70年の節目を迎える今年8月、安倍首相が発表する公式声明において日本が第二次世界大戦(太平洋戦争)中に犯した犯罪行為について、50周年、60周年の声明において使われた『謝罪』という表現がぼかされ、結果的に中国・韓国との外交関係を一層明かさせるのではないかと憶測が広がる中で行われたものです。

このスピーチは日本の自由主義陣営を代表する朝日新聞が東京で主催したもので、メルケル首相はドイツが降伏した5月8日の『ヨーロッパ解放記念日』40周年の際、リヒャルト・フォン・ヴァイゼッカー大統領が1985年に行った、後に世界的に有名になった演説を引き合いに出しました。
連邦議会での演説の中でヴァイゼッカー大統領は、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に行った数々の残虐行為の存在を否定すべく動いていた人間たちについて、「過去の事実に目をつぶろうとする者は、必然的に現在の事実をも正しく認識することができません。」と語ったのです。

同じ大国の指導者であるメルケル首相の礼儀正しい忠告ですら、安倍首相には素直に受け入れる様子は見られません。

憲法解釈変更 6
一方でメルケル首相は中国・韓国に対しても、和解のための雰囲気づくりに力を注ぐべきであるとの呼びかけを行いました。

ヨーロッパおよび国際社会におけるドイツの信頼回復は、かつての敵国が過去の事実と向き合うドイツの姿勢を受け入れたからこそ可能だったのだと、メルケル首相は語りました。
「国境を接するこれらの国々の理解ある態度が無ければ、ドイツの国際社会における地位の回復は不可能でした。」
メルケル首相はこう語り、次のように続けました。
「しかし一方では、過去に犯した数々の犯罪行為に正面から向き合い、進んで歴史の真実を受け入れようとする姿勢がドイツには確かに存在していました。」

「中国や韓国とどうすれば良好な関係を築けるかを助言することは、ドイツの首相である私には荷が重すぎます。それは、日本社会の仕組みの中から生まれて来るものでなければなりません。」

安倍首相は1995年に当時の村山富市首相によって出された声明の中の『公式の謝罪』を支持すると語っています。
しかし今年8月に出される声明の中では、『心からの謝罪』という表現に加え、アジア大陸における『植民地支配』と『侵略』という表現を捨てる可能性が取りざたされています。

反安倍 2
安倍首相はこれまで国内において、数万人のアジア人女性に日本軍兵士相手の売春行為を強要したとするコンセンサス、および20世紀前半に日本が関わった中国・東南アジア各地における偶発的出来事が最終的には侵略行為に発展したとする歴史的コンセンサス、そのいずれをも否定し歴史を書き換えようとする動きに肩入れしてきました。

安倍氏は第二次世界大戦(太平洋戦争)の犠牲者を祀る一方で戦後の裁判において有罪とされた戦争犯罪者を合祀する靖国神社を日本の首相として参拝し、さらには海外の武力紛争において自衛隊がより大きな役割を演じることができるよう憲法第9条の解釈の変更を行い、国内外に波紋を広げました。

安倍首相にとって第二次世界大戦(太平洋戦争)中の日本軍の負の面に関する評価を変え、『謝罪』に関する表現を弱めることは、中国や韓国に対する対抗心を利用し、国内における自分への支持を固めるという意味もあります。

70周年の声明文を起草するために安倍首相が任命した委員会のメンバーは、戦後の日本が達成した業績に重きを置くことにより、以前の声明文の表現には拘束されることの無いようくぎを刺されたと語っています。
安倍首相お気に入りの学者のひとりで、員会の委員会の副委員長を務める国際政治学が専門の北岡伸一教授は次のように語りました。
「首相が発表する70周年記念日の声明は、政治的にも外交上もきわめての重要な意味を持っています。私たちはまずその事を念頭に置かなければなりません。」

大東亜共栄圏01
第二次世界大戦(太平洋戦争)の終了からちょうど半世紀を迎えた20年前、市民社会主義者の村山富市首相はその声明において、
「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」
と述べています。

ブルームバーグ・ニュースとの最近のインタビューにおいて91歳になった村山氏は、安倍首相に『植民地支配』『侵略』と言う表現を変えることが無いように求めました。
「私の後就任した首相全員が私の声明を支持すると約束しました。ある意味これは日本の国家政策になったと言えると思います。」
村山氏はこう語り、次のように続けました。
言い回しを変えしまったら
「これまで歴代の総理大臣が語ったことが、すべて嘘であったということになってしまいます。」

http://www.theguardian.com/world/2015/mar/09/merkel-urges-japanese-confront-wartime-conduct
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「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります」
というワイゼッカー氏の言葉には、すでに有名になった和訳があるためそれを流用させていただきましたが、意味は以下のようになると思います。
「歴史の事実を歪曲しようとする者に、現実を的確に把握し正しく対処する能力は無い」
ほんとうにその通りだとしか、言いようがありません。

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【 太陽光発電航空機、世界一周へ 】
アメリカNBCニュース 3月9日
(写真をクリックして、大きな画像をご覧ください)

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太陽光のみをエネルギー源とするソーラー・インパルス2号機が、世界一周飛行に挑戦するため3月9日、アブダビを離陸しました。(写真上)
今回の世界一周飛行に乗り出すまでには13年の間、研究・試験が繰り返されてきました。
このプロジェクトの目的は、航空分野でクリーンエネルギーの普及を図る事です。

アブダビのアルバティーン空港を離陸するソーラー・インパルス2号機。
同機のエンジンにエネルギーを供給するのは、翼に組み込まれた太陽電池パネルです。
17,000個の太陽光発電セルから生み出された電気で4個のモーターを回転させる仕組みになっています。(写真下・以下同じ)
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世界一周飛行に離陸直前に冗談を言い合う2人のスイス人パイロット、ベルトラン・ピカールとアンドレ・ボルシュベルク。
全工程22,000マイルを飛行するには、約5カ月を要する見込みです。
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2月26日、ドバイ上空で試験飛行を行うソーラー・インパルス2号機。
主翼の全長は72メートルと、ボーイング747型機よりも長い一方、重量は2.08トンと小型乗用車並みです。
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試験飛行でアブダビのシャイフ・ザイード・グランドモスク上空を飛行した際の写真。
世界一周飛行ではパイロットはアラビア海を越え、オマーンからインド、ミャンマー、中国、アメリカ合衆国を経由し南ヨーロッパ、そして北アフリカへと向かいますが、すべては天候次第です。
現在の予定では7月下旬から8月上旬にアブダビに戻り、世界一周飛行を終えることになっています。
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試験飛行でアブダビ上空を飛ぶソーラー・インパルス2号機。ソーラー・インパルス2号は一滴も給油する事無く、昼夜飛行を継続できる世界唯一の単座式航空機です。
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アブダビを出発して14時間後、インドのアーメダバードに到着したソーラー・インパルス2号機。
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http://www.nbcnews.com/tech/innovation/solar-powered-airplane-attempts-flight-around-world-n320066

 

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