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【 核廃棄物 – これ以上もう貯蔵する余裕が無くなっている 】〈後編〉

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所要時間 約 7分

「長い間放置されていたために、今や緊急、かつ深刻な問題になってしまった」
[ 原発とは人類にとって何なのか、何だったのか?! 〈第7回〉]
ニューヨークタイムズ 2011年11月27日

さらに日本には、福島第一原発によって汚染された地域の土壌をどうするか、という課題が積み上がっています。

『福島後の世界』では、核廃棄物をどこに、どのように処分するのか、という議論が、原子力発電の安全性のすべての問題に関わりを持ってくる、と専門家が指摘しています。

「使用済み核燃料を処理するための、もっと良い方法があるのか無いのか、再検討せざるを得ないでしょう。」
米国原子力規制委員会のかつての委員長で、現在はテキサス大学エネルギー研究所の副所長であるデイル・クラインはこう述べました。

米国は長い間ネバダ州ユッカ・マウンテンで永久的な処分を続けるつもりでしたが、地元住民の反対により政治的問題化しており、恐らくは処分所としての利用継続は困難であると思われます。
ネバダ州ラスベガスでは2012年の大統領選挙に向け、2011年の秋、比較的早く共和党の大統領予備選挙のための公開討論が行われましたが、多数の候補者が使用継続提案を非難しました。
ネバダ州選出の上院民主党院内総務、上院議員ハリー・リードもまた、ユッカマウンテンの使用継続に反対しています。

原子力規制委員会はユッカマウンテンの使用継続が、安全であるかどうかを評価する『機会を与えられなかった』と、クライン氏は敗北感を表明しました。
一方で彼は福島の事故が『多くの原子力発電所と原子炉』について、緊急事態が発生すれば使用済み燃料プールからの漏出が発生する可能性がある、という認識を作ったために、固化廃棄物ドラム缶をいち早く移動する事の長所と短所を比較検討せざるを得なくなった、と語りました。

一部の国々は、もうこれ以上先延ばしにはできない、という理由だけで廃棄物処理の問題に対処し始めています。

これはイギリスではすでに始まっており、ロンドンに拠点を置く世界原子力協会の主席報道官のイアン・ホーア-レイシーはこう語りました。
「長い間放置されていたために、今や緊急かつ深刻な問題になってしまった。」

サンディエゴ州立大学のジェネクス教授はこう説明しました。
「アメリカ国内、そしていくつかの国の原子力発電所では、これ以上もう核廃棄物を貯蔵する余裕が無くなってしまっている。」

ドイツでは新たな議論の結果、北ドイツのエルベ川河畔にあるゴールベン村への圧力が緩和されることになりそうです。
すでにある程度の量の核廃棄物が、この数年間、暫定的にこの村の施設に貯蔵されていますが、抗議行動を呼び起こしました。

ゴールベン村周辺の地域には岩塩ドームの地層が含まれ、ドイツ長い目で見て恒久的な核廃棄物処理施設になり得ると考えています。
しかしながら現在の所は、ドイツ当局者はまだ複数の候補を検討中です。

すべてのドイツの原子力発電所の計画的な閉鎖は、廃棄物処理の最終的な解決策を検討するために必要な『政治的な場』をつくり出す、とベルリンの非営利環境研究所の責任者、R.アンドレアス・クレーマーが語りました。

「しかしながら当分の間は、核廃棄物はそれを排出した原子力発電所内に留まる事になります。しかし、原子力発電所は本来、核廃棄物の保管場所として設計されてはいません。」クレーマー氏が電子メールの中にこう記しました。

「発電所内での核廃棄物の保管が危険である事は、福島の事故の検証の結果明らかになりました。そして、現在の貯蔵方法につきまとう安全上と保安上の懸念が、国が運営する恒久的処理施設という形で、核廃棄物の処理方法を見つけるよう圧力を強めているのです。」


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ユッカ・マウンテンの話はこれまで2度登場しました。
1度目(http://kobajun.biz/?p=712)は昨年の7月、
「ワシントンDCの米国最高裁判所は、「核廃棄物の処分・貯蔵については、原子力規制委員会(NRC)が最終的に責任を持つべきであると判決を下した。」
というものでした。
アメリカは原子力発電を持つ州が行き場が無い核廃棄物を、このユッカ・マウンテンに押しつけようとし、州同士が互いに訴訟を繰り返す泥仕合に陥ってしまったのです。
これに対し、核廃棄物をきちんと処理する責任は誰にあるのか、という問題で、アメリカの最高裁は結局国が責任を取るべきである、と結論を出したのです。
結局、国民の税金が使われる事になりました。
もう一度は、【ついに連続殺人鬼の正体を現した、核の『平和』利用・原子力発電】(http://kobajun.biz/?p=1606)の執筆者、チップ・ウォード氏が、このユッカ・マウンテン問題の活動家でした。

これに対し、日本は原子力発電の「産業廃棄物」である「核廃棄物」だけでなく、福島第一原発の事故による大量の放射能汚染物質も抱え込んでしまいました。
政府はもちろん、日本のマスコミも取り上げませんが、これが途方も無い緊急事態である事は世界の専門家が指摘する通り。
こんな状態で原発を再稼働させてしまえば、日本のこの狭い国土のそこら中に核廃棄物があふれる事態になりかねません。
「日本全国、どこでメルトダウンが起きてもおかしくない国、日本…Cool Japan?!」

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【お父さんの不採用通知】

8ヵ月になる男の赤ちゃん、ミカーは父親が紙を破くたびに大笑い。
そのわけは?
専業主夫のお父さんが破っているのは、不採用通知の手紙だったのですが......

 

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