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〈 放射線による健康被害と食品汚染[4] 〉英国BBC 「制限を越えて汚染された魚や他の魚介類が、食物連鎖に入らないよう予防措置を」

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所要時間 約 7分

4回に分けてご紹介してきた英国BBC放送のこの原稿は、今日で最終回です。
この原稿は原子力発電や東京電力を非難・攻撃する内容のものではありません。
原子力災害と人間の健康への影響について、これまでわかっている事をまとめているだけです。
バランスのとれた内容だと思いますが、原子力発電所がいったん事故を起こせばどれだけ多方面に危険が及ぶか、改めておわかりいただけたと思います。

この国で原子力発電をやめてもらうためにするべきことは、誰が見ても
「(原子力発電の継続は)もう無理、今からやめる算段を始めなければならない。」
というところまで、こつこつと『事実』を積み上げていく事だと思っています。
原発推進派の人々は、とにもかくにも原発を「やめたくない」のだと思います。
きちんとした議論もせず、再生可能エネルギーの事業化が難しくなるよう「工作」をしたり、報道に圧力をかけたり、といった手法ばかりが目につきます。
これまでは、そうした事に一般の人々は興味を示さなかったため、こうした事実が「無い」のと同じ状況でした。
しかし、今は違います。
「こどもたち」や「生存」すら脅かされるようになった結果、多くの人々が原子力発電所の存在に無関心ではいられない事に気がつきました。
かくいう私もその一人。

わたしは各国の報道について毎日チェックし、ご紹介する必要があれば、これからも随時掲載していきたいと思っています。
世界に『脱原発』への事実が積み上がっていることを証明できれば、と思っています。

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【Q&A:放射線被曝の健康への影響 第4回(最終回)】

リチャード・ウォリー / BBC HEALTH 7月

■ 質問 ❿ 『汚染された水道水による、東京の住民に対する脅威は何ですか?』

当局は水道水を検査した結果、1リットルにつき210ベクレルのヨウ素-131を検出した、と発表しました。-この値は1リットルにつき100ベクレル以下、という幼児に関する摂取 制限の2倍以上の数値です。
成人の摂取制限値は、1リットルにつき300ベクレルです。(ベクレルは場所や状況に関係なく測定される放射能量。シーベルトは核物質の崩壊過程で人体に向け放出される放射線量に係数を用いて、人体に対する影響を表すための単位)。
リチャード・ウェイクフォード教授は、幼児が日本の基準である1リットルあたり100ベクレルのヨウ素-131で汚染されている水を飲んだ場合、幼児はおよそ2ミリシーベルトの放射線量の被ばくをすることになると言います。
大人は子供ほど放射線に敏感に反応することは無いので、ヨウ素-131の大人のための日本の制限値は、1リットルあたり300ベクレルです。
比較すると、平均的な人は1年間に自然界から2-2.5ミリシーベルトの被ばくをしています。しかし、この平均値については大きなばらつきがあります。
理論的には、1年間1リットルの210ベクレルのヨウ素-131で汚染される飲料水は、ガン発症の危険性を高くしないわけではありません。しかし実際には、それは通常の生活の被曝によって起きる危険性と比較して、明らかに高いというわけではないのです。

■ 質問 ⓫ 『汚染された水道水で食べ物を洗ったり、入浴に使うことはできますか?』

大丈夫です、こうした行為によって体に吸収される水分は、ごくわずかな量にとどまります。

■ 質問 ⓬ 『汚染された海水はどうですか?』

福島第一原発の近くの海水の中の放射性ヨウ素-131の濃度は、法定制限の3,355倍に及びました。
しかし、制限値そのものは日常活動のための、ごく低い値となっています。
日本の当局は、検出された値は問題だということを認めています。しかしただちに人体に悪影響を与えるものではない、と語っています。
ウェイクフォード教授は、制限を越えて汚染された魚や他の魚介類が食物連鎖に入らないよう予防措置をとったのであれば、それは賢明な措置であると語りました。そしてさらに、いずれにせよ放射性ヨウ素は海流によって希釈され、3ヵ月以内にほとんど崩壊によって検出されなくなるだろう、と強調しました。

■ 質問⓭ チェルノブイリの事故と比較すると福島の状況はどうですか?

日本の原子力安全保安院が原子力事故のレベルを、5からチェルノブイリと同じ7の最高レベルまで引き上げましたが、政府当局は、1986年のチェルノブイリ事故と比較した場合の福島第一原発の放射性物質の放出量は、10分の1にとどまると語っています。

チェルノブイリ事故の後遺症について研究しているジェリー・トーマス教授は、以下のように述べました
「今回の事故がチェルノブイリの事故と同じような状況に陥る、ということは起きそうにありません。」
「チェルノブイリでは、水蒸気爆発に襲われ、原子炉の炉心が露出してしまいました。それにより多量の放射能が大気中に放出されました。」
トーマス教授は、チェルノブイリ事故は甲状腺ガンの発症を増加させたが、影響を受けたのはウクライナ、ベラルーシ、そしてロシアのチェルノブイリ原子力発電所に最も近い地域に住んでいて、しかも当時、年齢が若かった人々に限られる、と話しました。

■ 質問 ⓮ 状況が悪化するとどうなりますか?

福島第一原発においてメルトダウン、または火災が発生していた場合、複数の専門家は、風向きによっては150マイル(241km)離れた東京にまで放射性物質が到達し得る、と話します。
しかし、そうした状況に陥ったとしても、放射線の濃度は、単純な(窓を閉めて屋内にとどまる、といったような)処置によって、充分に防ぎうるレベルにとどまるでしょう。
半減期の短い放射性物質( ヨウ素-131 : 福島第一原発から放出された放射性物質のうち、最も懸念される物質)が崩壊・消失したので、状況は3月11日の大地震当時よりも良くなっています。ヨウ素-131 の放射能は8日おきに半分に減るので、1ヵ月で、最初の量のわずか16分の1に減少します。
(完)

原文 : http://www.bbc.co.uk/news/health-12722435

動画 : 【放射線被爆による健康被害について】医学物理学者マルコム・スパーリン教授。
内容は質問❶と❸の質問に対する答えとほぼ同じ内容について語られています。

 

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